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2014年03月29日

「お客様からのご報告」を拝見してきました。

先日、あるお客様の家に行ってまいりました。
その家とは6年前に完成した家で、本物の木の家の暮らしぶりなどをメールでご報告して下さっているお客様です。
以前に「お客様からのご報告2」(カテゴリ:木の家の住み心地を検証する)という記事でご紹介しています。
私だけでなく、また別の(熱心に温熱環境を計測していただいている)お客様と一緒に行きました。この家の冬の暮らしぶりを見せていただくためです。
上記の記事に書いてありますが、吹抜けのある開放的な間取りの家で、暖房は床暖房とエアコンを併用して年々暖房エネルギーコストの削減をしていらっしゃいます。
今年の冬は、昨年よりもまたさらに減りそうですよと、住み始めの冬からのデータもいただきました。ちゃんとデータをとっていらっしゃるんですね。
もうすぐすると今年の冬も終わりますから、今年の最終データもまたご報告いただけると思いますので、これについてはまたご報告の後に・・・。(報告の催促になってしまいますが。)
ところで、この家の昨年の一大イベントが、五箇山和紙を使って障子の張替えをされたことです。(これについても、詳しくは上記のお客様からのご報告2をお読み下さい。)
それに関する写真も送っていただき、記事の中でご紹介しましたが、その実物を拝見してきました。

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1枚目の写真が、その障子戸です。戸が4枚ありますが、引違い2枚+引違い2枚(戸の溝2本)の形式ではなく、戸の溝4本の形式ですのでそれぞれの戸が右から左までどこにでも動かせるということです。
つまり、溝2本形式ですと障子戸を開けると半分しか開きませんが、溝4本形式の場合は右か左かのどちらかに戸を寄せれば4分の3が開くということです。
写真では、普通の障子紙と同じような白い紙にしか見えないかもしれませんが、実物は普通の障子紙とは全然違います。
昔からの製法でつくられた楮100%の和紙で、とても分厚くて耐久性抜群なのだそうです。手で破こうと思ってもかなり力がいります。楮の繊維が目立たないタイプを選ばれたので、こうして写真で見ると普通の白い紙に見えています。

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2枚目の写真で椅子にかけてある紙が張る前の状態の和紙で、写真では分かりにくいのですが張ってある和紙よりもだいぶ黄色っぽい色をしています。
紫外線にさらされていくうちに、黄色っぽい色が白になってくのだそうです。白い紙が黄ばんでいくのと反対なんですね。
この紙を見て思い出したのが、合掌造りの家です。合掌造りの家では、障子戸1枚で家の内外を分けていますが、あの戸に張ってある紙はこういう分厚い昔ながらの製法の和紙だということです。
この和紙を張る時は、市販の糊ではダメだそうです。市販の糊には添加物が入っているため、紙よりも先に糊が劣化するかもしれないからです。なので、表具屋さんに昔ながらの糊のつくり方を教えてもらって、その糊で張ってあるのです。
紙も糊も今の物がダメで、耐久性・長持ちさせるなら、自然素材を昔ながらの製法でつくる・・・のが一番なのですね。
木・木材ももちろんそうですし、家づくりそのものも同じだなと、この障子戸・和紙の実物を見て実感させていただきました。

昨年の夏にご報告をいただいた時に、五箇山和紙を張った障子戸を見に来て下さいね、と書いてありました。
冬にもかかわらず、突然温熱環境計測におしかけてこの障子戸を拝見させていただきました。(わが家の障子にも五箇山和紙を張りたくなりました。)
この家のお客様、ありがとうございました。
posted by kusano at 16:58| Comment(0) | 木の家 その後 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月27日

木の家はエアコンいらず?

前回の記事は北代の家のLDKその1でした。今日の写真も、その家のリビング部分なのですが、奥の壁にエアコンが取り付けられていますね。
エアコンがあって当たり前のようですが、実は珍しいことであって、ここしばらくは新築完成時にエアコンのない家ばかりでした。
その後すぐに、どこかの電気屋さんに依頼して取り付けてもらうという意味ではありません。木の家はエアコンいらず?とも言いますが、住んで(ひと夏体験して)みてから考えるという意味で、新築完成時にはエアコンを取り付けられなかった家が多かったのです。
今日は、このエアコンのことについて書きましょう。
まず、新築完成時にエアコンを取り付けられなかった家はその後どうなったかと言いますと・・・夏を1年過ごしてみて、やっぱり暑いからとエアコンをすぐに取り付けられた家は1軒もありません。
むしろ、エアコンが無くても過ごせるという声ばかりでした。ただし、まったくいらないという訳ではなく、ほんの数日間だけエアコンがあった方がいいかなと思う程度なので、すぐにエアコンを取り付けようという決断にはならなかったということです。
しかしながら、さすがに年々勢いを増す猛暑のため、完成後(家によって違いますが)3〜4年経ってから、あるいは5年経ってようやくエアコンを取り付けたいという連絡がありました。
しかもその理由としては、あるお宅では高齢者が同居しているのでその方(親)のために・・・とか、自分はエアコンが無くても大丈夫だけど主人が・・・ということで、ここ数年の猛暑のためエアコンを取り付けられる決断をされたようです。
これは、本物の木の家だからこその話です。
以前に、完成後3回の夏をエアコン無しで生活されて、4年目の夏にエアコンを取り付けられた家のお客様から、取り付け後の報告をいただき、それをご紹介いたしました。(読まれていない方は、こちら。)
先ほども書きましたが、自分は無くても大丈夫だけど主人が・・・ということでエアコンを取り付けた結果は・・・、結局エアコンをつけたのは3日間だけ、だったそうです。
本物の木の家とは、きちんと呼吸(調湿)してくれる家のことで、自然のエアコン・除湿がもともと家にあるようなものですから、エアコンがいらない、またはエアコンがあってもそれに頼る日数も少ないし、設定温度も全然ちがうのです。

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では、今日の写真の家は、どうして最初からエアコンがついているかと言いますと・・・。
それは、夏の話でなく冬の話も関係してきます。うちじゅう床暖房される家が多いのですが、その床暖房の熱源として以前は灯油ボイラーを使うことがほとんどでした。しかし、灯油も以前までは安かったのですが、年々値上がりして今はだいぶ高くなってしまいました。
最近では、お湯を沸かすシステムとしてエコキュートが普及し、この言葉も今ではほとんどの方がご存知でしょう。この家は、床暖房の熱源としてそのエコキュートを使っているのです。
そして、床暖房を灯油ボイラーで給湯する場合は、夏のエアコンは全く別の話になるのですが、このエコキュート方式にすると、夏のエアコンもあった方がよければこのように室内機を取り付ければ良いのです。つまり、夏のエアコンも冬の床暖房も両方兼ねているのです。
じゃあ、今後はそれが一番・・・と話はそう簡単でもないのです。(これを書きだすと話が長くなりますので、簡潔に。)
こういった設備機器の場合、イニシャルコストとランニングコストの両方を考えなくてはいけません。以前は、このどちらも安かったのが灯油ボイラーだったのです。
ところが今は、イニシャルコストが安いのが灯油ボイラーであり、ランニングコストが安いのがエコキュートなのです。どちらが良いか比較して考えると・・・これがなかなか難しいのです。
床暖房を検討されている方は、この辺のことをよく調べて選択して下さい。
話を本題に戻しまして、こういう本物の木の家に住んでおられる方の声では(個人差もありますが)、気温33〜35℃位までならエアコンは必要ないようです。それ以上だと、あった方が良いかな?という感じです。(数字だけ見ると信じられないでしょうが、湿度が違うからなのです。)
それと上記の話は、完成して数年後にエアコンを取り付けておられますが、LDKに1台のみです。寝室や子供室には、いまだにエアコンはありません。
「木の家はエアコンいらず。」というのは、間違いではありません。しかし、それ以上に猛暑だから、仕方なく(数日間だけ)エアコンに頼らざるを得ないという感じのようです。
この辺の話は、どんな文章や言葉を見たり聞いたりしても信じられないと思います。体験されてみたい方は、ご連絡下さい。
posted by kusano at 18:32| Comment(2) | 木の家 その後 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月23日

薪ストーブのある家

今日は、「木の家その後」のご紹介を。
今年は、全国的に大雪・低温と、寒〜い冬でしたね。その後もなかなか気温が上がらず、富山でもお彼岸だというのに雪がちらついていました。
この写真の家、完成して3年半ほど経ちます。薪ストーブのある家です。
薪ストーブがテーマなので、暖かくなってしまわないうちに、ご紹介しておきます。

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この家に伺ったのは2月上旬、大雪の真っ最中でした。屋根には80pほどの雪があったと思います。
外は真冬だったのですが、玄関の戸を開けたとたんに暖かい家だというのが分かります。
玄関とホールに続く廊下とトイレ、そしてお父様とお母様の部屋以外は、リビングにある吹抜けを通して1階から2階の若夫婦の寝室や子供室まで、オープンな一つの空間になっている家です。
そのオープンな一つの空間は薪ストーブで暖かいのは当たり前ですが、廊下や玄関まで暖かくなっていますので、薪ストーブならではの輻射熱暖房の威力です。
1枚目の写真でお分かりのように、小さなお子様がいらっしゃいますので、薪ストーブの周りに柵が置いてあります。
2枚目の写真は、大黒柱の温度を測っています。測ったのは私ではなく、またこの家のお客様でもなく、また別のお客様です。
木の家を建てて6年半が経つお客様で、温度やその他いろいろなことを計測・記録して、木の家の住み心地の良さを発信して下さっているお客様です。この日は、この温度計を持ってきて下さいました。

s-DSCN7934w.jpg

写真をご覧のとおり、大黒柱の温度は何と25.2℃もあります。薪ストーブからは3mほどの距離にある大黒柱です。
輻射熱はというのは、物に当たって熱になります。柱・壁・床・天井・家具などもちろん人を暖めます。物が暖かくなってから空気が暖かくなります。
ファンヒーターやエアコンは、暖かい空気を出すことによって空気の温まり方は割と早いですが、物がなかなか温まらないのです。
話を戻して、薪ストーブの近くだけでなく、2階の床や柱も22℃位の暖かさになっていました。床暖房してある家の床の温度と同じほどでした。
3枚目の写真は、薪ストーブ横のリビング。突然伺ったのにもかかわらず、快く写真を撮らせていただきました。(どのお宅もそうですが。)

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観葉植物などが、いっぱい置いてありますね。ここだけでなく、薪ストーブの周りにもたくさん置いてあって、広〜いLDKにかなりの数があります。
普通の家なら、結露で大変なことになるところですが、これも薪ストーブなど湿気の出ない暖房ならではの光景です。結露とは無縁の家なのです。(水回りの部屋も家具の裏なども)
薪ストーブの難点といえば、薪集めですね。薪をもらいに行ったり、切ったり割ったりという作業も結構な労力です。
こういう作業は大変なのですが、それよりも薪ストーブによる快適な暖かさの方が勝るから出来ることなのです。
この家のお客様は、「暖は薪ストーブで」と最初から決まっていました。
そして、いろいろなところから薪を調達されていて、暖房費0円でこんなに暖かい生活を送っておられる家のご紹介でした。
posted by kusano at 19:10| Comment(0) | 木の家 その後 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月02日

ひな祭り

明日は、ひな祭りですね。なので、この写真を。
先日、こちらの家にお邪魔しました。建てて3年半経過したお宅です。
おひな様が飾ってあったので、写真を撮らせていただきました。
以前にも、このカテゴリ(木の家その後)でこのお宅のこの部屋とキッチンを紹介しています。その時は、2年経過していましたのでそれから1年半経過したことになります。
木の色も、より落ち着いた色になってきたと言いましょうか、深みのある色になってきています。

s-DSCN8023w.jpg

この部屋は、リビングの横の和室(タタミコーナー)であり、リビングの床より25cm高くしてある小上がり形式の和室なのです。
和室なのでタタミ敷きですが、押入れの下部には木の床板が張ってあります。
押入れ下はこういう低い場所なので、この上を歩くことはありませんが、リビングなど他の部屋の床板は木の艶が出ています。
リビングの床は、2枚目の写真の左下にチラッとしか写っていませんが、小上がりの段だ部分の敷居が光っていますね。押入れ下も少し艶がありますが、歩く部分の床の方がより艶が出ます。
どの家も、完成時には米ぬかワックスを塗りますが、ワックス類を塗るのはその1回だけで、その後は何も塗っておられません。

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ほとんどの方は、完成時の1回だけです。塗らない・塗れないのではなく、塗らなくても大丈夫だからです。使っているうちに(年月が経つ)、自然の艶が出てくるからなのです。
この辺は、やはり天然乾燥材ならではですね。木が本来持っている良い成分(色艶・香り・防腐・調湿)が、ちゃんと残っているのです。
ひな祭りとは関係ない話でしたが、本物の木に囲まれて暮らしておられるお宅のひな飾りのある光景でした。
伺った時にはこの家のお子様たちはいらっしゃらなかったのですが、リビング横のタタミコーナーで元気に遊んでおられる姿が目に浮かびますね。
突然お邪魔して、撮影させていただきました。ありがとうございました。
posted by kusano at 17:50| Comment(0) | 木の家 その後 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月27日

木の家の住まい

木の家が完成して、時間(年月)が経過した様子をご紹介しましょう。先日「木の家はエアコンいらず」の体験会を開催させていただいた家です。(この家は、完成して2年経ちます。)
1枚目の写真は、リビング横の和室(タタミコーナー)。
リビングとこの和室は、フラット(床の高さが同じ)ではなく、小上がり(リビングの床より和室の方が25cm高い)になっています。その段差部分が腰掛(ソファ代わり)になって便利です。(設計段階の最初からのご要望でした。)
おもちゃが置いてありますが、お子様の大事な遊び場でもありますね。小さな椅子と卓袱台(ちゃぶだい)が、可愛らしいです。ここを25cm高くしたことによって、リビングの床に座っている大人と、ここで遊ぶ子供の目線の高さが近くなるのです。
エアコンは無く、写真の右下にある扇風機で過ごしていらっしゃいます。奥に見える収納の下の窓からも結構風が入るのだそうです。

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2枚目の写真は、この家のキッチンです。
流し台は、大工さんが造った木のキッチンです。写真の左下にあるカウンター(作業台)も同じです。使ってある板は、構造材(柱梁)、床・天井板と同じ山の木です。もちろん、天然乾燥された木です。
大工さんが、この板を使って箱を造り、その上にステンレスの天板を載せ、IHヒータ・オーブン・食洗器をはめ込むと、キッチンの完成です。
ステンレスの天板の代わりに、人造大理石の天板を載せたキッチンもありますし、木の天板で造ることも可能です。
キッチンの上部は、吊戸棚形式にはされずに、オープンな棚板を大工さんに造りつけてもらう形式にされました。
お洒落に飾り付けされていて、とても綺麗に使っておられました。
普通なら、こういう所まで写真を撮るのは気が引けるのですが、この家のお客様が「どうぞ、どうぞ。」と快く撮影を許可して下さいました。

s-DSCN5736s.jpg

1枚目の写真で、収納下部の左端に置いてあるのがこの家の大黒柱の切れ端です。
椅子代わりにもなりますが、何に使っておられるかは別として、こういう所に大事に置いてあるのを見て、嬉しく思ったのでした。

新しいカテゴリ「木の家 その後」では、木の家の住まいの光景や、年月が経った家の木の変化などをご紹介していきますね。
posted by kusano at 18:08| Comment(0) | 木の家 その後 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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