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2017年02月07日

家じゅう暖かい家

寒い日が続いています。寒くなると、暖房している部屋は良いけれど、廊下や脱衣室・トイレが寒いので何とかしたい又は暖房したいと思われる方が多いようです。(温暖な地域の方は、そこまで思われることはないと思いますが、寒冷地ならではの悩みです。)

わが家では、全館連続暖房(床暖房)していますので、廊下や脱衣室・トイレも部屋と同じ温度です。というと、とても贅沢なように思われるかもしれませんが、そんな大きな家ではありません。
部屋以外に廊下と脱衣室・トイレを暖房していますので、普通に暖房する部屋以外にもう少し暖房しています、と言った方が良いでしょう。
わが家の場合で具体的にいいますと、1階の部屋(個室・事務所)の合計は約27帖ですが、それ以外に5帖分の廊下と脱衣室2帖・トイレ1帖を暖房しています。2階の部屋(LDK・個室)の合計は約31帖で、それ以外に4帖分の廊下とトイレ1帖を暖房しているのです。
これで、普段生活するうえにおいて、廊下に出ても・トイレに行っても・お風呂に行っても、寒い思いをするところはまったくありません。
お風呂(ユニットバス)は暖房していませんが、入浴時以外はお風呂の戸を開けっ放しにしていますので寒くないのです。(開けっ放しの目的はまた別にあって、そうしておくと換気扇を使わなくてもお風呂が乾くからです。)
わが家で他に暖房していないところといえば、玄関・納戸(兼勝手口)・屋根裏物置です。いわゆる寒くても構わない部分です。

冒頭にも書いたように、寒冷地では廊下や脱衣室・トイレを暖房することも珍しくありません。普通は、部屋の暖房とはまた別に廊下や脱衣室・トイレ用に暖房器具を置かれることが多いのですが、これだと暖房効率としては良くありません。暖房器具の台数が増えるほど、光熱費がかかってしまいます。
効率を良くするポイントとしては、暖房器具の数を減らすことですから、できれば部屋の暖房で廊下や脱衣室・トイレまで暖めることです。(暖房方式と間取りを考える必要があります。)
そういう意味で、部屋を床暖房するついでに廊下や脱衣室・トイレまでと範囲を少し広げることで、家じゅう暖かい家にすることができます。
床暖房は、もともと効率が良い暖房方式なのですが、こういうやり方をすることでさらに効率が良くなるのです。

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新築の家ならば、最初からこのやり方でつくれば良いのですが、既存の住宅で廊下や脱衣室・トイレまで暖かくするには、どうすれば良いでしょうか?
それは、床暖房であったとしても、後から施工することも可能ですので、リフォームすることで部屋だけでなく廊下や脱衣室・トイレも寒くない家にすることもできます。これに関しましては、過去の記事(寒い家を暖かくする)をご覧下さい。

ところで、実際にどのくらいの光熱費で、家じゅう暖かい家になるの?という点が一番気になるところでしょう。こういう木の家を建てられたお客様は、建てる前に住んでいたマンションよりも光熱費が安くなったというお客様の声もあります。
冬にわが家に訪ねてこられる方は、この家暖かいですねと言われます。それを体感していただくのも含めて、ぜひ見学にいらして下さい。その際に、わが家の一年中の光熱費データをご覧いただきます。

この暖房の特徴は、気流(風)が無い暖かさと足元(床)の温度が一番高いという暖かさです。これに慣れてしまうと、エアコンやファンヒーターの暖房が不快に感じるようになります。それは、気流(風)による影響と足元の温度が低いため体感温度が低いからです。
お客様からいただく年賀状に、快適に暮らしていますという一文が添えられていることが多いのですが、木の家の快適さだけでなく、こういう暖かさによる冬の暮らしの快適さも含めてだと思います。私自身が、この家に住んで(こういう家にして)良かった!と思っていますので・・・。
雪国・寒冷地ならではの、快適な家づくりの重要なポイントです。

※今日の写真は、わが家ではありません。お客様の家です。どの家も、家じゅう暖かい家です。

暖房に関する関連記事
寒い家を暖かくする
暖房の質
暖房の室温分布
暖房の室温分布 その2

草野鉄男建築工房
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2016年06月13日

梅雨でも洗濯物が乾く家

富山(北陸)は、本日梅雨入りの発表がありました。嫌なジメジメの時期がやってきました。ジメジメして良いことは何もありませんが、一番困るのは洗濯物が乾かないことですよね。
部屋干し・室内干しをしても、家の中も湿度が高くなっていますので、なかなか乾きません。
少しでも早く乾かすためには、工夫も必要です。干し方を工夫(洗濯物の間隔を広くなど)する、換気する、扇風機で風をあてる、除湿機・エアコンを使う(湿度を下げる)など。
洗濯物の下に新聞紙を敷くというのもあります。濡れた靴の中に新聞紙を入れるのと同じで、湿気を吸わせるためです。
それでもなかなか乾かないので、乾燥機を使われる方も少なくないようです。換気扇や扇風機はまだ良いですが、除湿機・エアコンそして乾燥機を使うとなると電気代も気になります。
最近の家は、こういう機械が必要不可欠な物となってしまいました。

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しかし、こんな工夫・苦労をしなくてもまた機械に頼らなくても、洗濯物を干すだけで乾く家があるのです。
除湿機は、もちろん要りません。エアコンがあっても、洗濯物を乾かすためには使いません。洗濯機に乾燥機能がついていますが、使ったことがありません。
ですから、高価な機械(除湿機・乾燥機)を買う必要もないですし、その電気代も不要。おまけに、そういう機械の掃除・メンテナンスも不要であるということです。

なぜ機械に頼る必要がないかというと、家そのもの(木)が呼吸(調湿)してくれるからです。
洗濯物を早く乾かす工夫のポイントは、湿気を吸う・湿度を下げることであるのはご承知の通りです。それを機械で行わなくても、家に使ってある木がしてくれるからです。
木は呼吸するという言葉は聞いたことがあっても、梅雨に機械をまったく使わないで洗濯物が乾くなんて・・・と思われるかもしれません。
上記に書いた湿気を吸うための新聞紙の役目をしてくれるのが木です。床板だけでなく、柱・梁もたくさんあってそして天井板もという具合に湿気を吸ってくれる木がたくさんあれば、(写真のような家だと)洗濯物が乾きやすいというのも不思議なことではないでしょう。
ただし木を使った木造の家であっても、柱・梁を壁や天井の中に覆い隠してしまっては呼吸してくれませんし、床板のみ無垢の板が張ってある場合は?・・・その床板のみでどの位の調湿量があるかによります。大事なことは、呼吸してくれる物の量なのです。

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ところで、こういう家にする目的とは、洗濯物を早く乾かすためではありません。肝心なのは(高温多湿の日本に合う家づくりとは)、湿度をコントロールすることです。
冒頭にも書きましたように、梅雨や真夏の蒸し暑いとき湿度が高くなってジメジメする家は・・・良いことは一つもありません。
湿度が高い状態そのものが体に良くないですし、呼吸しない家だからカビが生えやすい・ダニの発生も多いことは間違いありません。それがアレルギーなどを引き起こしますし、食べ物も腐りやすい、家そのものにも良くないです。
だから機械に頼るのですが、機械に頼ってもまだ足りていないようです。(カビで困っているとか、自分や子供がアレルギー・鼻炎になって・・・という声が多いです。)
鉄骨造やコンクリート造の家に住んでいるのならまだしも、せっかく木を使って木造の家を建てても、それではもったいないですよね。ですから、木の良さがちゃんと発揮されるようにつくればいいだけのことです。
そうつくると・・・梅雨でもうちじゅうどこもサラサラ、ホコリもサラサラなので掃除しやすい、カビが生えにくい・ダニの発生が少ない、健康に良い(アレルギーなどになりにくい)、食べ物が腐りにくい(ゴミも腐りにくい)、床に布団を敷きっぱなしでもカビは生えない・・・。
つまり、湿気で苦労することはほとんどありません。家そのものが呼吸(調湿)してくれている証として、機械に頼らなくても洗濯物が乾きますよということです。(一年じゅう家の中で洗濯物を干しておられる家もあります。)

このように、うちじゅうしっかり木の良さが発揮されていますので、本当の意味で健康になおかつ住み心地の良い暮らしをすることができます。
一生に一度の家づくり、自分・家族が住む家がどうあるべきか・何が大事なのかを考えていただきたいと思います。

草野鉄男建築工房
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2016年01月28日

廊下が寒い・廊下を暖かくしたい

今年は記録的な暖冬かと思えば、一転して最強寒波の来襲と、極端な天候ですね。
その寒さも一段落しましたが、今回の寒波で富山市の最低気温が−3.9℃。雪の方は、富山市で51cmの積雪。一番多かったのは高岡伏木で80cmも積もりました。

これだけ寒くなりますと、暖房している部屋は良いのですが、暖房してない廊下等(脱衣室・浴室・トイレ)が寒いという声を良く聞きます。
冬にわが家に訪ねてこられた方は、廊下等が寒くないって良いですねとか、ネットの検索でも、廊下が寒い・廊下を暖かくしたいという検索ワードが増えるそうです。
新しいわが家は、お陰様でうちじゅう暖かいのでそういう思いをしなくて良いのですが、前に住んでいた家は断熱材の無い家でしたので、その気持ちはとてもよく分かります。
トイレに行く時に、コートを着て行こうかと思うほどでしたし、脱衣室で早く服を脱いで浴槽に入り、お湯から出ると余計に寒く凍えながら体を洗いなるべく早く浴槽に戻って、熱めのお湯でなんとか暖まった体を冷やさないよう早く服を着て、暖房してある部屋に戻る・・・こういう思いを毎日していましたので。
温暖な地域に住んでおられる方ですと、この辺の苦労がなかなか理解しにくいと思います。
いわゆるヒートショックのことなのですが、問題はどの位の温度差があるかです。暖房してある部屋としていない部屋の温度差がどれだけあるのかによって、その感じ方・体への負担が違ってきます。

寒くなればなるほど、廊下等も寒くなるのは当たり前です。前の家では温度測定など全くしていませんでしたが、ある寒い日たまたま放射温度計を持っている時に前の家に行ったので床面の温度を測ってみると2℃でした。
前の家も、以前にリフォームをして床に杉板が張ってあるのですが、さすがに床がこういう温度では無垢の床板は暖かいですよとは言えませんね。
これは、断熱材の無い家の話なのですが、ところが割と最近建てられた家でも、廊下等が寒くて・・・と言われる方も少なくありません。
だから高断熱に・・・と断熱の話ばかりになりがちなのですが、寒冷地で断熱の他に大事なことと言えば、コールドドラフト対策です。
コールドドラフトの影響が大きいと、せっかくの断熱の意味が半減します。それは床面の温度が下がることで、実際に感じる体感温度も下げてしまいます。
これは廊下等だけの話でなく、暖房している部屋にも言えることです。だから、暖房している部屋でも寒いという方もいらっしゃいます。

富山は冬の日射が非常に少ない地域ですから、気温だけ見ているとあまり差が無いようでも、昼間の日射があるのと無いのとでは大違いです。それも含めて、暖房してない部屋の寒さやコールドドラフトの影響も大きく違ってくるのです。
富山の家づくりで大事なことは、湿気対策と冬の暖房です。
夏の場合は冬に比べて短く、冷房と言えばエアコンです。(ただし、なるべくエアコンに頼らなくてもよい家であるべきです。)
冬だけでなく一年を通して、健康で快適(夏涼しく冬暖かく)に暮らせる家は、その地域の気候に合う家づくりが一番です。

下記は、今日の内容に関連する記事です。参考にご覧下さい。
家じゅう暖かい家
寒い家を暖かくする
木の家に住んで一年
暖房の質
暖房の室温分布
暖房の室温分布 その2
体が楽になった!
部屋を暖かくする工夫
湿気がひどい・・・家づくりと湿気対策
わが家の夏の報告

草野鉄男建築工房
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2015年01月30日

湿気対策

写真は、わが家の洗面所です。ここで、顔を洗ったり歯磨きをしています。
洗面台の上の部分は、大工さんが造り付けた収納箱です。両サイドはオープンで、真ん中部分に開閉できる鏡扉がついているのです。
この鏡扉をきちんと閉めずに、写真のように開いたままになっていることがあります。誰がそうしているかというと、私の妻です。閉め忘れではなく、湿気対策として開けてあるのですね。

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前に住んでいた家では、洗面所・浴室のカビがひどくて大変な思いをしました。洗面所の収納箱は樹脂製でしたので、油断するとすぐその中にカビが生えるという状態でした。ですから、こういう場所の扉は開けておくという習慣が残っているのでしょう。
でも、新しい家の収納箱は木の箱なので、そういったことをしなくても大丈夫です。本物の木が湿気を吸ってくれるからです。歯ブラシが湿っていても、あっという間に乾きます。
木の家だから・・・はもちろんなのですが、それに加えて木の箱ということも意味があるのです。(過去の参考記事「木は大切なものを守ってくれる」もお読み下さい。)
本物の木の家は、除湿器・乾燥機が要らないということは何回も書いていますが、このように細かな部分での湿気・カビ対策やカビとりに苦労しなくても良いというのは、主婦にとってはありがたいことでしょうし、何よりも家族全員が健康に暮らせます。

木の家と言いますが、なぜ木を使うのでしょうか?
木を使う意味を理解し、その目的(効果)がちゃんと発揮されるように、木を使う・そういうつくり方をしないと意味がありません。そうでないと、木の無駄遣いをしているだけであり、鉄骨造やコンクリート造でも良い訳です。
本物の木の家=住み心地よく・健康に住める家として、それにふさわしい木を適材適所に使った家づくりをしましょう。

余談ですが、「この戸もう開けなくて良いよ。」とか余計なことは言わないようにしています。開いていて困ることは何もないですし。
それより、戸が開いているのを見た時に、前の家はこうだったな、と思い出すきっかけになっています。湿気のことだけでなく、昔の思い出も含めて・・・。

草野鉄男建築工房
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2014年06月27日

呼吸する家・呼吸しない家

木の家の良さを表す言葉として、呼吸する家と言います。
呼吸する家とはどんな家で、逆に呼吸しない家はどんな家なのでしょう。
木は、湿度が高くなってくると湿気を吸って(除湿)くれて、湿度が低くなると自分が持っている水分を出して(加湿)くれます。そういう調湿作用があることを、木が呼吸すると言います。
家の柱梁など構造材を見えるようにつくり、なおかつ床や天井なども板張りにする本物の木の家は、呼吸してくれる家です。
その呼吸が自然の調湿(除湿・加湿)をしてくれるので、除湿器や加湿器など機械に頼らなくても良い家なのです。

では呼吸しない家はと言うと、呼吸しない(調湿作用のない)材料を使った家、つまり合板フローリングやビニールクロスなど建材に囲まれた家のことです。
それをもう少し分かりやすく例えて表現すると・・・
梅雨時期など湿度の高い時、カッパを着ると蒸し暑くてダラダラ汗が出てきます。ゴム製やビニール手袋をはめて掃除などすると、手が汗でビショビショになりますよね。
大きなビニール袋があったとして、その中に入ると同じように汗がダラダラ流れ出るのが想像できると思います。
まさにこれと同じ状態で、呼吸してくれない材料の中に住む=ビニール袋の中にいる、なのです。
そのままでは蒸し暑くて生活できないので窓を開ける。外の風が入る時はまだ良いのですが、ずっと開け放しにしていると家の中が湿気でジメジメ、床板がベタベタしてしまいます。
窓を閉めても湿度の高い状態はそのままなので、除湿器・エアコンなどの機械で湿度を下げる。呼吸しない家とは、自然の調湿が無いため機械に頼らざるを得ない家のことです。

日本の気候は高温多湿ですから、湿気をどう対処するかが健康で暮らすための・住み心地を良くするためのポイントです。
湿度が高いと、食べ物も腐りやすいですし、家の中のカビの原因にもなります。また、壁の中に覆い隠された構造材も腐りやすくなってしまいます。
そうならないようにするために、建材の家は除湿器・エアコンなどの機械が必要不可欠なのです。
しかし、エアコンをつけたらそれですべてが上手くいく、のなら良いのですが・・・。
電力消費量・CO2排出による環境問題そして異常気象まで関連しているのは、エアコンの膨大な数も一つの要因であることはご存知でしょう。
そこまでの大きな問題は別として個人・家族レベルで見ても、エアコンの使い過ぎ(温度・使用時間)によって体調を崩す・汗をかけない体に、わざわざそうしているようなものです。
エアコン以前の問題としては、有害物質を含む建材を多用することによるアレルギーの病気などを引き起こしていることも事実です。
こういう家は、除湿器・エアコンがないと生活できないのは仕方ないとしても、そういう機械が悪いのでなくて、機械に頼らざるを得ない家のつくり方が問題であると言えます。
最近では、省エネのためにエアコンの設定温度を上げましょうとか又はつけないという方もおられますが、エアコンが無くてはいられない家にとっては大変なことですよね。

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それよりも、ちょっと家のつくり方を変えるだけで、機械に頼らない家にすることができます。機械がやっている除湿・加湿を自然の材料でやってもらえば良いことで、それが木の呼吸なのです。
前述の通り、建材の家は機械で除湿しない限り高い湿度はそのままであるのに対して、本物の木の家の場合は窓を開けていれば外の空気の湿度に近い数字になりますが、その状態でも木はサラサラ・床を裸足で歩いてもサラサラしていて、木が呼吸する家ならではの心地良さなのです。窓を閉めれば徐々に家の中の湿度が下がり始めます。これが自然の除湿です。
乾燥する時期や冬の暖房で乾燥する場合は、持っている水分を出して自然の加湿をしてくれます。
呼吸する家として大事なことは、うちじゅうがそういうつくり方であることです。リビングなど部屋だけ木を多く使って、廊下や脱衣室はそうでないというのは、デザインとして木を使った木の家だと言えます。呼吸する家と謳うのであれば、うちじゅうがそうでなくては意味がありませんからね。

写真のようなつくり方は、ちょっとどころかとても大変だ、柱梁が見えるだけで(特別な木・高価な木材を使っているような)凄いものに見える方もいらっしゃるようです。
でも良く考えていただきますと、呼吸しない家には柱梁が無いのでしょうか。ツーバイフォーならありませんが普通の在来軸組工法であればどの家にも必ずあるものです。
それを壁や天井で覆い隠すから見えないだけで、せっかく使ってある柱梁(普通の家に使ってある物と同等の木)にも呼吸してもらうために覆い隠さずに見えるようにつくる、だけのことです。
呼吸してもらうというのもありますが、呼吸しているから木自身も長持ちするのです。これも、とても重要なことです。
呼吸する(木が呼吸している)家=自然の調湿で住み心地が良く、なおかつ長持ちする家になるわけです。
まずは、自分・家族が健康に住む家にするためには・・・・から考えてみて下さい。
posted by kusano at 17:17| Comment(0) | 家づくりあれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月20日

日射遮蔽

日差しが強くなってきましたね。寒い冬にはありがたいお日様ですが、夏の暑い日差しは困ります。
実際家の中の室温は、どのくらい直射日光が入るかによって大きく左右されますので、夏の直射日光は極力遮りたいものです。
日射を遮蔽する手段として、まずは建物本体による遮蔽、屋根の軒の出や窓の庇、バルコニーがあります。
そして付属物としての遮蔽は、窓の外側で遮蔽するものと、内側で遮蔽するものがあります。
内側の遮蔽は、カーテン・ブラインド・ロールスクリーンや障子戸など。外側の遮蔽は、すだれやシートなどの日差しよけの類や最近流行の緑のカーテンもそうですね。
さて、わが家の日射遮蔽は・・・

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1枚目の写真をご覧下さい。屋根の軒の出に関しては、わが家だけでなくどの家もこの位出しています。軒の出は、外壁の保護でもありますが、夏の直射日光を入りにくくしてくれる役割もあります。
写真の左側が南になるのですが、この軒の出・バルコニーによって1階も2階の部屋も一日中まったく直射日光が入りません。(冬の暖かい日差しはしっかり入ります。)西側は隣家が割りと近くにあるため、ほとんど隣の影です。
写真の外壁面が東側で道路があるため、日の出から午前中(今の時期なら10時半頃まで)にかけて、直射日光が入ってきます。
南側の日差しは、軒の出・庇によって遮蔽することが可能なのですが、東や西側の場合、朝夕は特に低い角度からの日差しになるため付属物での遮蔽をしなければいけません。
写真で、窓の上に小さな庇が付いていますが、それは日差しよけ目的の庇ではなく、すだれをかけるための庇なのです。
周りがこういう状況のわが家では、朝から午前中にかけての東側だけ遮蔽すれば良く、西日ほどひどくはないのですだれによる遮蔽としました。
すだれの難点は風通しが少し悪くなることですが、巻き上げ機を取付けてありますので、窓の内側から簡単に巻き上げることができます。(ホームセンターで安価な物が売られています。)
窓の外側はすだれによる遮蔽で、内側は?と言いますと、1枚目の写真でお分かりのように障子戸です。(写真では、障子戸半分開いています。)つまりわが家では、すだれと障子戸の2重遮蔽です。

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2枚目の写真のように、先日すだれを取付けました。東側の窓すべてにつけましたので5枚もぶら下がっていますが、外壁の色と似ていて違和感は無いのでは?、と思っているのですが・・・。
前回「真夏日のわが家」では、真夏日になった日の室温をご報告しましたが、その時すでにすだれを取付けてありましたので、内側の障子戸だけでなく外側での遮蔽のすだれ効果も含まれています。
このように、わが家は部屋の窓の内側はすべて障子戸です。和風が好きだから・・・ではありません。夏涼しく・冬暖かくしたかったからです。
軒の出やすだれ・障子戸などは、昔からあったものばかりです。
自然・気候風土を考えない家は機械(エアコン・除湿器など)に頼らないと生活できませんが、気候風土に合う本物の木の家で、なるべく機械に頼らない暮らしをすることが一番の省エネではないでしょうか。
わが家の夏の日差し対策をご紹介しましたが、みなさんはどんな対策をしていらっしゃいますか?
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2014年04月14日

春の暖かさの家

富山では、4月8日に桜の満開が観測されました。一昨日・昨日はお天気にも恵まれて、絶好のお花見日和となりました。
写真は、中新川郡立山町利田にある常願寺川公園です。ここには、野球場・サッカー場・ラグビー場・テニスコートの他に、ちびっこが遊べるわんぱく広場、バーベキューコーナー、そして桜の木もたくさんある公園です。
昔から数えきれないほどこの公園に来ていますが、昨日は今までに見たことがないほどたくさんの人がスポーツを楽しんだり花見に訪れていて大賑わいでした。
公園の横には馬場(馬術競技場)もあって、ちょうど馬術の練習をしているところでした。2枚目の写真のように、立山連峰をバックに馬を見れます。
桜といえば春祭りです。うちの町内では春祭りに先立ち、子供たちによる御神輿を開催しました。桜の満開と春祭りがくると、長い冬が終わり春の訪れを感じるのです。

ところで春の訪れを感じるのは、桜を見るとか視覚面や精神面だけでなく体で感じる部分もあるようです。
冬のあいだ寒さに耐えるための緊張感というか身構えている体が、春の暖かさと共にそれが緩むことによって楽になるという感じでしょうか。

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わが家では、昨年の暮れに家を新築して引越しをしました。前の家と大違いでとても暖かい冬を過ごすことができました。家の中で寒い思いをすることがないので、外が冬ということを忘れてしまいます。
うちじゅう輻射熱(床)暖房なので、物置など以外は廊下もトイレも脱衣室もリビングなど部屋と同じ温度です。
昨日・一昨日の富山の最高気温が約17℃。(日差しがあると体感ではもっと暖かく感じます。)
冬の間うちじゅうの温度がずっと18〜20℃あるところで生活していますので、ずっと春の気温で生活していることになります。

寒い思いをしないと、寒さに対して弱くなると言われる方もいらっしゃいます。しかし、それとこういう家の暮らし方とは別の話です。
例えば子供で、寒いのが嫌だからと言って外に出ないで家の中にこもっているのであれば、たまには外でも遊んできなさいと言った方が良いでしょう。
暖かい家から寒い外へ出る時に、防寒着を着て外に行くのは問題ありませんが、無防備な状態での寒さに対する体のストレスがヒートショックです。
暖かいリビングから、寒い廊下・トイレ・脱衣室へ行く・お風呂に入る、朝起きた時に暖かい布団の中から寒い部屋に行く、といった体に対するストレスです。
以前、うちの嫁さんが言った「体が楽になった!」と同じですが、そういうストレスは少ない方が良いに決まっています。

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うちじゅうがずっと暖かいと言うと、光熱費は一体いくらかかっているのだろうと思われるでしょう。
家を暖める暖房エネルギーは、その家の熱の逃げ具合によって決まります。あとは、その暖房エネルギーとして何を熱源にしているかによって金額が変わってきます。
わが家の場合、新しい家はうちじゅうずっと暖房(全館連続暖房)していますが、前の家では家にいる時だけいる部屋だけ暖房(局所間欠暖房)していました。
昨年と今年の光熱費を比べると、少し減りましたではなく、大幅に減って約3分の1になりました。

昨年の冬までは寒さに耐える生活をしていましたが、今年は新しいわが家で体に楽な冬を過ごすことができました。
そういう意味で、春の訪れを体で感じる分がいつもより少ないと思います。

でも桜の満開と春祭り、春の訪れをしっかりと目で感じてきました。
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2014年03月17日

冬の結露・乾燥対策

結露がひどくて困っている、過乾燥で困っている、というのは冬の悩みです。
結露がひどい場合は、除湿器で湿度を下げると結露が減ります。その反対に過乾燥は湿度が低い状態なので、加湿器で湿気を補います。
この2つの悩みは正反対のものですが、これを一度に解決してくれる優れものがあります。
それは本物の木であり、木の呼吸(吸放湿作用)のことです。湿度が高くなってくると湿気を吸ってくれますし、乾燥してくると自分が持つ水分を出してくれるという作用です。
ですから機械に頼らなくても、昔から日本じゅうどこにでもある木を使えば良いのです。家の中に使ってある木が、自然の除湿器であり加湿器の役割もしてくれます。

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しかし木造住宅と言えども、部屋の中に本物の木が見えている家が少なくなってしまいました。(本物の木ではない呼吸してくれない建材はたくさん見えています。)
最近は木の家という言葉をよく耳にするようになり、少し本物の木が見えるようなつくり方になりました。床板に本物の木を、または腰板・天井板にも、と使われているのですが、うちじゅうの柱梁といった構造材が見えている家はあまりありません。
なぜ、そこまで見えていなくてはいけないかと言うと、木に自然の除湿器・加湿器の役割をしてもらうためには、少しの木が見える程度では役不足であり、ある程度の木の量が必要だからです。(木の大きさ・厚さ・量が重要)
そんなにたくさん木を使うと、家の値段が・・・、と思われるかもしれません。

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写真の家は、普通の家にない物をたくさん使ってあるわけではなく、どこの家にもある柱梁を覆い隠さずに見せるようにつくっているだけのことです。
それが見えない家では、床や天井に本物の木を張ってせっかく木の家をつくっているのに、柱梁といった構造材は壁・天井の中に覆い隠してしまっています。
柱が見えると言うと和風のイメージでしょうか、写真のようにつくっているのは、和風が好きなお客様が建てたから・・・ではありません。
木造だらか柱梁が木であるのは当たり前ですし、その木が持つ特徴を活かしてこそ本物の木の家と言えます。
木を活かすというのは、呼吸(吸放湿作用)だけではありません。その他にも、香り・見た目・音の響き・手足で触れるなど、人の五感に良い働きをしてくれるからです。
つまり、住み心地の良い家にするためにこういうつくり方しているのです。(もう一つは、そうすると木自身も長持ちするから)
こんな素晴らしい材料を覆い隠して、わざわざ呼吸しない材料に囲まれて・・・、湿気が多い・少ない分を機械に頼って(電気代を払って)・・・、何ともったいないことだと思われませんか?
夏・梅雨の除湿・エアコンも同じですが、なるべく機械に頼らない健康的な暮らしをしたいですね。
posted by kusano at 18:32| Comment(0) | 家づくりあれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月06日

寒い家を暖かくする

ここ数年、富山の冬の寒さがだんだん厳しくなっています。
温暖化で猛暑の勢いが増し、そのぶん冬が暖かくなってくれれば良いのですが、逆に夏猛暑で冬極寒に・・・と困ったものです。
その寒さは、古い家ほど身に凍みます。そういう古い家・寒い家を暖かくするリフォームが増えています。その事例をご紹介しましょう。
この家は築30年ほどの家ですが、以前から冬暖かく暮らすために床暖房を設置したいと考えておられ、でもやるとなるとかなりの費用になるだろうと諦めておられました。
リフォームの設計と見積りをした結果、思っておられたより安い工事費だったようで、このリフォーム工事を実施されることになりました。

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この家では、とにかく暖かく生活できるようにすること。また、トイレ・脱衣なども寒いのでそういう所も暖かくしたい、という温熱リフォーム。
1枚目の写真は、リフォーム前のLDK。2枚目の写真もリフォーム前のトイレ。
LDKや廊下の合板フローリングやクッションフロアの合板下地も、床下の湿気によって歩くとべこべこする状態になっていました。
トイレは、昔ながらのタイル張りで見ただけでとても寒そうでした。

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3枚目と4枚目は、それぞれのリフォーム後の写真。
この家には断熱材が入っていたので、壁天井はそのまま。(仕上げのみ部分的にやり替え。) 壁や天井にも木の板を張っても良かったのですが、そういう部分にお金をかけるよりもなるべく広い部分を暖かくすることを優先。
床に床暖房パネルを設置して、いつもの杉の床板を張ってあります。いつも足で触れる床板は、(お客様も)やっぱり本物の木の床板。
開口部(窓等)は、既存アルミサッシの室内側にもう1重サッシを入れました。それはLDKだけでなく、廊下・脱衣・トイレなどリフォームした部分すべての窓に入れてあります。
トイレを見ていただきますと、リフォーム前は入り口部分に段差がありましたが、その段差をなくしてフラットな床になりました。

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床暖房はLDK・寝室・廊下・脱衣・トイレまで設置しました。
LDKや寝室が暖かくなったのはもちろんのこと、廊下・脱衣・トイレに行っても寒い思いをしなくてよくなり、普段の生活はすべてその中で暖かく暮らせるようになりました。
今までは、床が冷たいのでスリッパをはいていたが、冬だけでなく一年じゅう裸足で本物の木の床の上を歩けることが、とても気持ち良いと言っておられます。
また、思ったより光熱費がかかっていないそうで、このリフォームをされてとても満足のようです。

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最近わが家に来られた方や知人の方から、うちは冬寒いんですよと言われる方が少なくありません。他にも結露がひどくて困っているとか、湿気が多いのでリフォームしたらまたすぐにカビが生えた、という方も。
以前までの寒さなら大丈夫(たいしたことない)でも、寒さが厳しくなったことによって、より寒さを感じるようになったのでしょうし、結露も起きやすくなっています。また、結露が増える=カビにもつながります。
新しい家なら大丈夫と思っていましたが、そうではないようです。2年前に建てたばかりの新しい家なのに、思ったより暖かくなくて・・・、と言われる方もいらっしゃいました。

寒い家を暖かくするというのは、その家によっていろいろです。今日ご紹介したのは、これがベストという意味でなく、リフォームの一例です。
今の家の状況(断熱材のあるなし・サッシガラスの仕様)によって、どうすれば良いか・どこまですれば良いか、リフォームにかけられる予算もあります。その中で、暖房方式の選択・間取り・仕上げ・断熱仕様などトータルに考えなくてはいけません。
予算といえば、リフォームをどこまでやるかによって金額が大幅に違ってくるのは当然です。しかし、こういう温熱リフォームにお金をかけるということは断熱性能が向上し、光熱費がより安くなります。そのバランスを考えて、どこまでやるかを決めることになります。
富山では、一年のうちの半分暖房しなければいけません。長い冬の寒さが厳しくなってきたからこそ、少しでも暖かく暮らしていただければと思います。
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2013年11月22日

外壁、木の板張りに関する質問

先日、外壁の木の板張りをしている作業のご紹介をしました。
道路のすぐ横ということもあって、通行人が立ち止まってしばらく眺めていたり、車に乗っている人もスピードを落として外壁を見ています。
中には、作業している大工さんに声をかけて、質問される方も何人もいらっしゃいました。
木の板張りが珍しいという訳ではなく、何かが違って見えるのでしょうか?
写真のように、木の色がほとんど同じ色をしているので木でない(建材)か、または特別な木に見えるのかも知れません。
なので、「この木、何ですか?」という質問が多かったです。他には「これに何を塗るのですか?」と聞いてこられる方も。
外観を見て「良い家ですね。」と言って下さる方もいらっしゃいますが、私は、これらの質問に対して「お金がなかったので、こういう家(外壁)にしました。」とお答えしました。
そう言うと、皆さん冗談だと思っておられたようですが、決して冗談ではなく一言で返答するとそれが本音なのです。
しかし、本物の木=とても高価と思っておられる方が多いので、冗談だと思われて仕方ないと言えます。
質問の答えを一言でなく、少しご説明させていただきましょう。

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まずは、木そのものについて。
この板は特別な木ではなく、杉です。木の値段というのは節で決まりますから、無節が一番高価で、その次は節があってもその大きさや数で値段(等級)が違ってきます。
本物の木=とても高価というのは、無節の柱や板そして床柱などの銘木の値段からくる誤解であって、写真のような節だらけの板は、一等材と呼ばれる等級(値段)の低い板なのです。
建材にもいろいろありますが、一般的な家に使われている建材より少し高い程度です。
次に、木に塗る塗装について。
写真の外壁は、これで完成です。塗装は、何も塗りません。
塗装をするのは、まずは耐朽性(防腐など)のため、他には目的(好きな)の色にするため、もあります。
好きな色に塗りたいという目的は別として、肝心なのは耐朽性ですが、ここにも一つ誤解があります。
木=腐らないためには防腐剤を塗らなければいけない、というのも誤解です。
本来は、防腐剤に頼る前に腐りにくい木を使わなくてはいけません。(これが、適材適所に木を使うということです。)
適材適所でない木には防腐剤を塗らなければいけませんが、防腐剤に頼るということはその効果がなくなると、ただの腐りやすい木ですから、再び防腐剤を塗る必要があります。
木の外壁は、何年か毎に塗装しなければいけませんよ。というのは、それを意味しています。
塗装を塗らないというのは、上記の適材適所の板を使っています。外壁に塗装をすると、何十万円もコストがかかりますので、その塗装代を省こうと思うと塗らないのも一つの選択肢なのです。
普通の家でよく見かけるのが、家を建てて10〜15年以上経つと外壁(建材)の汚れなどから、建材に塗装や吹付けをし直したり、古い外壁の上に新しい外壁を張っています。
10〜15年に一度とは言え、決して安い修繕費ではありません。そういうお金を使いたくないので、木の板なのです。
木も汚れるのでは?と思われるでしょうが、古い家を見ていただくと見るに堪えないということはなく、むしろ伝統的な民家・古い家は味があると言われます。
木の変化というのは、腐ったり傷んだりしている訳ではないのですが、もしその色や見え方が嫌な人は木の外壁はやめておいた方が良いでしょう。
その変化が理解できる方で、家を建てた後に何もしたくない(上記のような修繕をしたくない)のであれば、木の板がおすすめです。
また、一部分だけ張り替えればよい修繕であっても、建材は同じものがなくなってしまいますが、木(杉)だとずっと手に入るのも良い点の一つだと言えます。
お金がなかったので・・・というのは、一等材を使う・塗装代を省く、建てる時の工事費だけでなく建てた後にかかるお金も含めてのことなのです。
修繕費は外壁だけの話ではなく、家の内部や特に設備機器の故障・取替えも必要になってきます。
どこにどうお金をかけるか、家を建てる時の金額だけでなく少し先のことも考えて、外壁やその他いろいろな物を決められることが賢い家づくりだと言えます。
(写真の外壁・・・色もそろって綺麗ですが、木の艶で光っていますね。)
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2010年04月02日

木の家の良さがわかる見学とは

家の見学といえば、完成見学会・内覧会や構造見学会が一般的に行われています。今日は、そういう見学会以外に見ておかれたら良い部分をご紹介しましょう。
完成直後の家なら、どの家を見ても綺麗でピカピカですね。しかし、本物の木の家であれば、年月が経過するほど味が出るというか、古美ていくのです。(古美る=古く美しくなっていく)長い年月の経った社仏閣や民家もそうですね。
言い換えれば、完成した時はまだ未完成であり、木が自然な変化をしながら、完成度を増していくのです。ですから、木の家の見学は、完成直後の家だけでなく、年月の経った家を見学していただきたいのです。

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1枚目の写真は、完成して4年ほど経った家を見学させていただいている様子です。木がどう変化しているか見ることができますし、また住んでおられる家の方の話も聞くことができますので、とても参考になりますよ。
こればかりは、木の家の良さ・快適さの説明を聞いたり本で読んだりするよりも、実際に何年間か住んでみられた体験談に勝るものはありませんからね。
木の家に興味はあるけど、木の家って古くなったらどうなるのだろう?と、思っておられる方も多いようです。そういう方はぜひ、完成して年月の経った家を見せてもらって下さい。(ご希望の方は、ご連絡下さい。)

そして、なかにはこんな見学をされる方もいらっしゃいます。
木の家の構造部分がしっかり造られているか重視される方、あるいは伝統的な工法に関心のある方などもいらっしゃいます。そういう方は、現場(構造見学)を見に行かれると思いますが、もっと良いのは大工さんの「刻み」を見学していただくことです。
完成すると、構造材(柱・梁)が壁や天井の中に隠れてしまう家は、現場の段階を見ておかないと、どんな柱・梁が使われているのか、どういう造り方になっているのか分かりませんね。

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本物の「丈夫で長持ちする家」なら、完成した家でも柱・梁などの構造材が見えます(構造材もちゃんと呼吸できる)ので、完成見学=構造見学みたいなものです。
しかし本物の木の家でも、構造材(柱・梁)の継手・仕口は、立ち上がって(組み合わさって)しまうと見えなくなります。
伝統的な工法(粘り強い)の継手・仕口は、組んでない状態では複雑な形状をしているのですが、組んでしまうとその部分に線1本しか見えなくなり、その複雑さが分からなくなるのです。(なので、組む前に見ていただきたいのです。)
そういう部分がどういう風に造られているのか見られたい方は、大工さんの作業小屋に行って手刻みしているところを見学するのが一番です。そして、どうしてそういう継手・仕口にしているのか、理由や構造的な考え方なども聞いてみて下さい。

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柱・梁の太さ大きさも大事ですが、継手・仕口という接合部もとても重要なのです。丈夫で長持ちしてもらわなくてはいけないのは、ガッチリと造られた構造体(柱・梁)ですからね。
2枚目の写真は、手刻みしているところを見学していらっしゃいます。3枚目の写真は、大工さんが梁の継手を造っているところです。
本物の木の家は、奥が深いのです。仕上がった表面だけ見ても、本当の良さは分かりません。
木の家に興味のある方・建てたい方から、木の家ってどこが良いんだろうと思っておられる方まで、完成時の見学だけでなくいろいろなところを見て、本物の木の家の真価を知っていただきたいと思います。
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2008年06月23日

林業家が、わが家に訪ねてくる。

先日の土曜から日曜日にかけて、林業家が現場や完成した家を見学に来てくれました。
家の材木を用意してくれた林業家が、わが家に訪ねて来てくれることは珍しいことだと思います。しかし、このブログでご紹介している家づくりでは、当たり前のことであり、川上から川下までつながった、顔の見える家づくりだからです。
川上から川下とは、林業家から設計者・施工者に、そして施主までということですね。言葉ではなのですが、やはりこだわりの林業家だからこそ実現できる関係であります。
木造の家として、構造材から板材に求められる重要な要素は、強度・乾燥・適材適所の3点です。それにふさわしい木材を選りすぐって出荷してくれるのはもちろんですが、その木を娘のように思っていて、現場で完成した家で正しく使われているか、いじめられていないか、元気でいるか、心配で見に来てしまうのです。

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心配は不要なのですが・・・。こういう家づくりにやりがいを持って仕事してくれる大工さんが、木を正しく使い正しく施工してくれます。また、木のことを正しく理解してくれたお客様たちが、本物の木の家を大事にしてくださるからです。
林業家はそれだけではなく、こうして現場や完成した家に来ることによって、大工さんの意見やお客様の声を直に聞くことによって、材料はどうあるべきかを勉強することも兼ねています。
これほどのこだわりぶりに、私たちも負けていられません。川上(山・林業家)が、川下の現場を勉強し、川下(設計者・施工者・施主)は、山や木のことをもっと知らなくてはいけないのです。
その結果、みんなが幸せに暮らせる家・環境につながっていくのです。こういう本物の木の家が、日本の気候風土に合った家の造り方であり、住まい手も家そのものも健康で暮らせて、日本の山も健全に戻る。そして地球環境のためにてとても大きく貢献できるのです。

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1枚目の写真は、苗加の家。2枚目の写真は、妙川寺の家ですね。3枚目の写真は、ご紹介が遅れましたが戸破の家です。これから建て方(上棟)しますので、またご報告いたします。
林業家は、このように現場を回り大工さんやその家のお客様と会って話をしていきます。(林業家と会うのが、これで2回目・3回目になるお客様も。)
写真では現場での様子ですが、完成した家にも訪ねて見学させていただき、これから建てる家(木を天然乾燥している最中)も何軒かあり、そのお客様たちにも会っていかれました。
これらの現場が完成したり、これから建てる家の現場が始まると、また見に来られることでしょう。

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2007年08月03日

木の家と建材の家

上の写真は、先日ご紹介したわが家のハムちゃんのおうちです。板の切れ端を利用した、私の手づくり作品第1号が、ハムちゃんの木の家でしたね。
下の写真は、実はこれがハムスターの飼育セットに入っていたおうちなのです。可愛らしいのは良いのですが、プラスチック製(建材)なのが・・・。
ハムちゃんを飼ってきたのは梅雨入り前でしたが、これからの梅雨の時期や夏に建材の家では暑苦しそうですし、冬は寒そうです。
本物の木ならば、どんなに小さくても呼吸(調湿)してくれますので、湿度が高くなると湿気を吸ってくれます。また、木の床を裸足で歩いても冷んやり・サラサラして気持ちいいですよね。
これが建材だと、呼吸しませんから蒸し暑くてエアコンがないといられませんし、裸足でもスリッパでもベトベトして気持ち悪いですよね。
逆に冬は、本物の木が断熱材のようなものなので、手や足で触れても温かいですが、建材は冷たいのでスリッパを履かないといられないのです。

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これは、ハムちゃんにとっても人間の家も同じことですね。人間なら、エアコンをつければいいですが・・・。
じゃあ、ハムちゃんのおうちは建材でも、エアコン(冷房または除湿)のある部屋においてあげれば・・・、であれば家が呼吸する必要はありません。
これを人間の家で言うと、日本みたいな高温多湿の気候ではなく、湿度の低い気候の地域であれば建材の家でも大丈夫、ということになります。これが、気候にあった家づくりなのです。
特に高温多湿の日本は、湿度が高いから蒸し暑いこともそうですが、家の中にカビが生えたり、食べ物も腐りやすいですし、そういうことも含めて病気になりやすいため人体に良くないですよね。
ですから、日本の気候に合った住まいとは、いかに湿度を低くするかが一番重要なことであります。そういう意味で、機械に頼ることなく、家に使ってある材料(自然素材)が呼吸してくれるのがとても大事なことなのです。
もちろん、木の家でエアコン使っても良いですよ。普通の家より、エアコンをつける日数がだいぶ少ないですし、設定温度も高めでも大丈夫です。これだけでも、ずいぶん環境に優しいですよね。
ただエアコンをつけてしまうと、ついつい冷やしすぎになり、いつの間にか冷房病にまでいかなくても、体に悪い環境になりやすいですから注意が必要です。そのついついが自分一人だけでなく、みんなで地球環境に影響を及ぼしているのです。
木の家と建材の家、住む人の健康と地球環境に与える影響が、全然違うのですね。

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2007年08月01日

ハムちゃんのおうち

板の切れ端を使って、あるものを造りました。あるものと言っても、どう見ても家みたいな格好をしていますよね。
実は、わが家ではハムスターを飼っています。(子供が飼いたいと言ったので。)そのハムちゃんのために、家を造ってあげたのです。(カゴの中に置く、寝床用のおうちです。)
以前にも、このジャンル(家づくりあれこれ)で、現場で出る切れ端を有効利用して造ったポストや物干し竿掛けをご紹介しましたね。こういうものは、普通なら金属製の味気ないものがほとんどですが、本物の木で造ってあると全然感じが違いますよね。
切れ端と言っても、厚さ15mmや30mmの板ですから、いろいろなものを造ることができますし、それよりもこういう切れ端は、燃やされてしまうだけですから、とてももったいないのです。
こういう風に、現場で出る切れ端を有効利用しましょうとか、自分で造ってみては?とブログに書いておきながら、私自身がまだ実行したことがありませんでした。
いずれ、何か造ろうと思っていて、ようやく実現しました。出来栄えは、あまり・・・ですが。
それでも自分自身の手づくりの第1号の完成です。(恥ずかしいので、あまりアップにならないように撮影しています。もちろん、外でハムスターを飼っているのではなく、家らしく写るように庭の芝生の上で撮影しただけです。)
新聞のチラシの裏に、簡単な設計図を書き始めて、3時間ほどで出来上がりました。初めて造るのなら、こんな小さなハムちゃんの家ではなく、もっと大きなものを造れば良かったのですが・・・。
何か造ったことのある方は分かると思いますが、小さいものを造るのは大きなものを造るより難しいです。写真では、大きめに見えるかもしれませんが、屋根の板で12cm×8cm位。壁の部材で、一番小さいのは3cm×6cmでしたから、小さく切るのが大変でした。
こだわり部分はといえば、ハムちゃんが健康で暮らせるために、建材・接着剤を使わずに本物の木のおうちを造りました。
このハムちゃんの家に使ってあるのは厚さ15mmの床板の切れ端で、天然乾燥された杉の赤身材なので100年以上の耐久性があります。(ハムスターの家にしては、とても贅沢な仕様です。)
自分の採点では、60点位でしょうか。それでもやっぱり、自分で造ったものは愛着がありますし、大事に使おうと思いますからね。(と言っても、この場合はハムちゃんが使うのですが・・・。)
下手でも、一度造ってみると面白いですから、また次にチャレンジしてみたいと思います。今度は小さいものでなく、大きな実用的なものでポストや収納BOXなど、順に造ってみる予定です。
そのうち、私の自慢の手づくり家具をご紹介できるかどうか・・・?、頑張ってみます。
ところで、わざわざ苦労をしてハムちゃんの家を造ったのには訳があります。次回は、その話を。

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2007年07月30日

「木の家はエアコンいらず」の体験会を行いました。

一昨日(7月28日)、「木の家はエアコンいらず」の体験会を開催し、無事終了いたしました。
普段からこのブログをご覧いただき、体験会においでいただいた皆様、ありがとうございます。そして、住まいをしている家にも関わらず、体験会にご協力をいただきましたこの家のお施主様、誠にありがとうございました。
猛暑だと言われた今年の夏、今のところ大変な冷夏ですね。日照時間の不足や低温のせいで、農作物やお米が心配な状況です。
そんな中、せっかくの「木の家はエアコンいらず」の体験会なので、暑くなってくれることを・・・。
それでも、当日は31℃(外の日陰での気温)の真夏日となりましたので、体験していただくには十分な天候になってくれました。
写真は、私とこの家のお施主様と、体験会においでいただいたお客様とで、テーブルを囲んで話をさせていただいているところです。(左上に座っているのが私ですよ。)
この写真は体験会開始直後でしたから、こういう風にゆっくりと話をできたのですが、この後からは何組もいらっしゃいましたので、なかなかゆっくり話をさせていただくことができませんでした。(写真をたくさん撮るつもりが、その余裕がありませんでした。)
写真に、扇風機が置いてあるのが見えますが、これだけの気温があっても扇風機も使わなくても大丈夫でした。(この扇風機、1回も使っておりません。)
上記にも書きましたように、外の日陰の気温が31℃でしたから、日向ではもっと暑かったのでしょうが、家の中では外の日陰の気温より1℃前後低くなります。それに対して、湿度は外よりも10%ほど低くなるので、そのぶん涼しく感じます。(これが、木の調湿効果です。)
家の中にずっといると、外とそんなに変わらないのかなと思ってしまうのですが、お客様をお送りするのに少し外に出ただけで蒸し暑くて汗が出てきます。
やっぱり暑いわと思いながら家の中に戻って、まだ汗ばんでいるのですが・・・しばらくすると、いつの間にか汗も止まり暑さを忘れているのです。
その他に、以外だったこともあります。完成写真でもご紹介していますが、この家は1階リビングの上が吹抜けになっていて、その上にロフトがあります。(高低差5m位)
普通の家なら、下よりも上の方が温度が高くて当たり前ですが、この家でリビングとロフトの温度を見ると、同じ温度だったのです。木の調湿効果は分かっておりましたが、いくらこういう家でも上下の温度差は、少しくらいあるだろうと思っておりましたので・・・。
ただ、子供部屋のロフトなどはお子様がそこで寝るスペースでもあるので、暑苦しくて寝られないことがないよう風通しは考えてありますので、それと同じことがリビングのずっと上にあるロフトでも、その効果があったようです。(この他に、断熱材なども含めた屋根の造り方も。)
この体験会、私自身もとても勉強になりました。この家のお施主様から、いろいろな話は聞かせていただいておりましたが、やはり体験してみるのが一番でした。
思った以上に快適な木の家であるということが、実感できた体験会になりました。
ただし、本物の木をふんだんに使った家であるということ、その木がちゃんと見えているということが重要なのですよ。
最後に、おまけの話を・・・。この家は、完成して1年2ヶ月ほど経っています。
建材は、最初だけ綺麗でピカピカですが、年月の経過と共にボロボロになっていきます。それに対して、本物の木は味が出てくるというか、だんだんと良くなっていきます。
この家でも、木には何の塗装もしてありませんが、木自身が持っている艶が出ています。(これは、天然乾燥された木ならでは、なのです。)
この家は、これから3年・5年・10年・20年・50年と経つにつれて、だんだん良くなっていくのです。
ですから、この家のお施主様は、年月の経過と共に自分の家の完成度が増していくのを、楽しみにしておられるのですよ。

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2007年07月03日

木の家づくりは、梅雨を避ける。

梅雨本番になりましたね。
アジサイの話題ではなく、梅雨に関係する家づくりの話です。
梅雨の時期は、現場はありません。無いと言うより、本物の木の家なので、その時期を避けているのです。
それは、まず雨が多いからです。そして、雨が降ってなくても湿度が高いからです。いつも、ジメジメしていますよね。
木を雨に濡らさない方が良いと言うと、なるほどそれに越したことはない、と思われるでしょう。
雨に濡らさない・・・は、梅雨でなくても一年中同じことを言えますが、でも雨の日も雨の量も多いですから、雨にあう確率は他の時期に比べてグンと高くなりますよね。
ただ、木は少しくらいの雨に濡れても、その後晴れて乾けば、大したことではありません。
それよりも問題なのは、湿度が高いということなのです。
ご存知の通り、本物の木は呼吸をしてくれます。この呼吸とは、湿気を吸ったり吐いたりしてくれる調湿作用のことです。
これがあるから、夏や梅雨の蒸し暑いときでもひんやり感じるし、木に触れてもベタベタせずにサラサラしているのです。逆に、湿度が低くなると自分の持っている水分を吐き出してくれるのです。
この調湿作用のおかげで、家の中の湿度が高くなると除湿してくれるし、逆に乾燥すると加湿をしてくれるのです。(これが、自然のエアコンであり加湿器です。)
ところで、木はこういう風に調湿しながら、伸びたり縮んだりします。だから、床板のすき間が広がったり縮まったりするのです。
湿度が高くて湿気を吸ってくれているときに伸びて、湿度が低くて湿気を吐き出しているときには縮むのです。
これで、梅雨の時期を避ける理由がお分かりでしょう。梅雨(=湿度が高い)のときは、木が伸びて(膨張して)いるのです。
例えば、木が膨張しているときに上棟(建て方)をすると、後から縮んで・・・。膨張しているときに床板・天井板・外壁の板を張ると、後から縮んで・・・。
上述したように、乾燥すると縮むことに変わりはないのですが、膨張しているときに張った板は、縮む量もそれだけ多くなってしまいます。わざわざ、膨張しているときに・・・、ということです。
ですから、原則として工期は梅雨の時期を避けているのです。梅雨明け後に着工するか、梅雨入り前に完成するようにしています。(新築でもリフォームであっても。)
しかし、どうしても梅雨も含めた工期にしなくてはならない場合、上棟(建て方)と板張りだけは、梅雨の時期とずれるようにします。
一生に一回の家づくりであり、それに使う何十年もかかって育った木を、大切に扱ってあげたいですからね。
現場報告では、木の準備をしている家をご紹介していますが、現場での着工は梅雨明け以降にスタートしますよ。

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2006年12月14日

米ぬかワックス

先日の現場報告で、完成した家の床板に米ぬかワックスを塗っているところをご紹介しました。
この米ぬかワックスについての問合せがありましたので、改めて少しご説明しておきます。(以前の記事に書いたことも出てきますが。)
このワックスは、本物の米ぬかから抽出した油に、杉の木に含まれている油などもブレンドして作られた、100%自然素材のみの液体のワックスです。
写真で、ワックスを塗ってくれているのは大工さんですが、その横に置いてあるペットボトルに入っているのが米ぬかワックスなのですよ。
市販はされておらず、どこで入手しているかといいますと、家に使っている木材を用意してくれている山(林業家)です。
自分たちの山の木(床板)に、市販の有害物質の入った変なワックスを塗られるくらいなら、ワックスも自然素材で自分たちで作ろうというのがきっかけで、出来上がった米ぬかワックスなのです。
ですから、ここの床板を使わないと入手できません。また、市販するほどたくさん作れないからでもあります。
普通の家なら、ワックスがけまでしてくれて完成ですが、そのワックスに何を使われるか分かりません。
こういう家では、掃除まではしてもらいますが、最後にお客様と私や大工さんも手伝ってみんなで、この米ぬかワックスを塗るのです。また、お客様が家族みんなで塗るというところにも、大きな意味がありますよね。
本物の米ぬかではダメなのかという質問もありましたが、もちろんOKです。
昔の家では、本物の米ぬかで磨いていましたし、今でも熱心な方は本物の米ぬかを手に入れてきて、それで磨いておられます。
本物の米ぬかを使う場合は、フライパンで軽く炒ってから使ったほうが良いそうです。
そうすると、より油が出やすくなるのと、虫がつきにくくなるのだそうですよ。ご参考までに!
ただ、本物の米ぬかは、毎日とか数日毎に磨くような使い方に適しています。そうすることにより、木が少しづつだんだんと良い色艶になっていきます。
しかし、普通の方ではなかなかできませんので、1回塗るだけで良い色艶がでるように作られたのが、この米ぬかワックスなのです。
あとは、1年に1回でも塗ってやればよいのですが、なかなかそれもできないようです。
それができなくても、天然乾燥された本物の木の床板を使っていますので、年月の経過とともに木自身のもつ色艶のおかげで味わいが出てくるのですよ。

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2006年12月08日

「これは何でしょう?」の答え その2

昨日に引き続き、「これは何でしょう?」の答えです。
今日は、2番目の答えですよ。
箱の裏側に板などが何もなく、箱の役目をしないような箱でした。
答えは、この2枚の写真です。そうです、木の郵便受けのBOXだったのです。
以前にご紹介しました木のポストは、外部用の郵便受け口(うけぐち)兼BOXでしたが、この写真の形式は、外壁にに郵便受け口が付いていて、玄関の中にこのBOXが取り付けられているタイプです。
それで、箱の裏側に板がなくてもよかったのですね。
郵便受け口は、ステンレス製の既製品です。BOXも、既製品だとステンレス製の物が一般的になってしまいます。
しかし、木の家に金属製のBOXは似合いませんので、ここも本物の木で作るようにしています。

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金属製の大きなBOXが飛び出ているよりは、木の方が温かみがありますよね。
そして、この扉の取っ手も特徴的です。この取っ手も、大工さんに作ってもらいました。
この家のお客様のこだわりです。既製品の木製や金属製の取っ手では、味気なく手作りにこだわられたのです。
このBOXはもちろんのこと、この取っ手もすべて、木の切れ端を有効利用して作りましたよ。
これで、「これは何でしょう?」の答えを2つともご紹介しました。
こういう風に、ただ捨てられる(燃やされる)運命にある木の切れ端を使って、いろいろなものを作ることができます。
わざわざ金属製や建材・集成材でできたものを買わなくても、自分の好きなデザインで使いやすいように作ってみられてはいかがでしょうか。

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2006年12月07日

「これは何でしょう?」の答え その1

12月1日に書いた記事「これは何でしょう?」の答えです。
問題は2つありましたが、今日は1番目の答えをご紹介します。
一枚目の写真は、問題を書いたときに出した写真で、二枚目が答えの写真です。
正解は、物干し竿をかけるための板だったのです。
横に置いてあると、分かりにくかったかもしれませんが、縦にすると何かしらのパイプをかけるための物に見えますよね。(穴の数が増やされています。)
この板がどこに引っ掛けてあるかといいますと、木の梁に引っ掛けてあるのです。
もちろん、取り外し可能ですよ。必要な時に引っ掛けて使用し、お客様が来られる時などすぐに取り外すことができます。

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そして、これが引っ掛けてある場所は、この家の縁側(えんがわ)なのです。日当たりが良い場所ですから、洗濯物を干すのに適していますよね。室内ですから、干している時に雨が降ってきても大丈夫な場所でもあります。
また、この家では縁側部分にも床暖房してありますので、冬でもここに洗濯物を干しておけば結構乾いて、物干し場としてとても重宝する場所なのです。
しかし、せっかくの縁側に、金属製の物干し金物が取り付けられているのはみっともないですから、こうやって木で作ったというわけです。
わざわざ、これを作るために木を用意したわけではなく、板の切れ端を有効利用して作りましたので、材料費はタダですよ。
どの家でも、こういう類のものは金属製の金物などの既製品ではなく、木で作るようにしています。
ただ、その家その家によって、かける場所やかけ方などが違いますので、それに合わせてまたその家の奥様の使いやすいように作っているのですよ。
では、明日は2番目の答えをご紹介しますね。

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2006年12月01日

これは何でしょう?

以前に、板の切れ端を有効利用して作った「木のポスト」をご紹介したことがあります。
この写真にあるのもそうです、板の切れ端を使って大工さんに作ってもらったものです。
板の切れ端とは、床板・天井板や野地板に使った厚さ3cmの杉板のことです。
厚さが3cmもあり丈夫ですので、棚板にも使ったりできますし、いろいろなものに有効利用することができるのです。
では、この2枚の写真は何でしょうか?
まず1番目は、上の写真にあるコの字形をした板です。
コの字といっても、上が短い板で下に長い板になっていて穴が開けられています。右側の方で、板と楔を使って固定されているのです。
さて、どこでどう使うための物でしょうか?

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次の2番目は、下の写真にある箱みたいなものです。
4方に組まれた板と蓋みたいに作られた板とがあり、こういうふうに開きますよと、大工さんに手で持ってもらっています。
箱といっても、蓋の反対側つまり箱の背中側には、板も何も付けられていませんね。
この箱の役目をしないような箱は、どこに使われるものでしょうか?
この厚さ3cmの板、現場ではたくさんの切れ端が出ますが、普通に処分するとただ燃やされてしまうだけです。
こういうふうに何でも作れますので、大工さんに作ってもらっても自分で作っても良いですから、とにかくいろいろな物に有効利用しましょう。
今日の答えは完成写真に出てきますが、それを待っているといつ答えが出てくるか分かりません。
ですから、近いうちに答えをお見せしますよ。
お楽しみに!

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