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2015年10月17日

西公文名の家「完成したら床に米ぬか塗り」

現場報告の締めくくりとして、完成時に必ず行う恒例行事が米ぬかワックス塗りです。
普通の家なら業者さんがクリーニングとワックスがけをしてくれますが、そういう物は塗らずに米ぬかワックスを塗っています。

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それを塗るのは、業者さんではなくこの家のお客様です。しかし、玄関・浴室・タタミの部分以外は家じゅうが本物の木の床なので、塗る面積がとても広くてお客様だけで塗るのはとても大変です。そこで、この家の仕事をさせてもらった大工さんもお礼の意味を込めてお手伝いさせてもらいます。
1枚目の写真は、この家のお客様です。小さなお子様たちも、一生懸命に塗っていますね。
2枚目の写真は、1枚目の写真にも写っていたお兄ちゃんと大工さん、そしてもう一人は既に本物の木の家に住んでおられる先輩もかけつけていただいて、一緒に米ぬかワックスを塗って下さいました。

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大人2人と一緒になってワックスがけをしているお兄ちゃんですが、この家のお客様・お子様はしょっちゅう現場に足を運んで見学に来て下さいましたので、現場にいたほとんどの職人さんを知っています。
なので、2枚目の写真の時も大人2人と話をしながら米ぬかワックスを塗っているお兄ちゃんでした。
それにしても、大人顔負けのしっかりした塗り方ですよね。
こんな風に磨いてもらって、山から嫁いできた娘(材木)さんもとても喜んでいるようです。
この家のご家族は、嫁いできた娘(材木)さんをずっとずっと大事にしてくれることでしょう。

(過去の記事:嫁いできた娘嫁いできた娘とご対面)

草野鉄男建築工房
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2015年10月07日

西公文名の家「外構工事」

こちらの家は既に完成していますが、報告していない完成間近の現場の様子をご紹介します。
建物本体がほぼ完成に近づいてくると、外構工事が行われます。外構工事というと、大工さんがつくるようなところはないのが普通です。
今日ご紹介するのは、外構工事の中でもヌレエンと塀の取付けなのですが、これも普通の家なら木以外の素材であることがほとんどでしょう。
でも本物の木の家の場合は、こういう部分も本物の木でつくられるお客様が多いので、外構工事という現場報告でも大工さんが登場するのです。
本物の木の家を建てると、必ずそうしなければいけないわけではありません。いろいろな物(材料の一長一短・コスト)を見比べていただいたうえで、最終的にお客様に決めていただきます。

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1枚目の写真は、大工さんがヌレエンをつくっているところです。建物の南側部分にあって、長さ約7.2mのヌレエンになります。
ヌレエンに面している掃出し窓(長戸)は、リビングと和室から出入りできるようになっています。これだけ長くずっとつながっているのは、お子様が走り回るための場所でもあるわけです。

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2枚目の写真は、板塀をつくっている様子。そして3枚目の写真は、板塀がほぼ完成したところです。写真のような板塀は、正面から見ると向うが見えないようにつくるのが一般的です。
この家の南側は、お隣の会社の駐車場になっているため、そういう意味では目隠しになる板塀でも良いですが、風通しを悪くしないようになどもあって、低いところだけ向こうが見えないようにして上の部分は半分のみという板の張り方にしてあります。
大工さんの作業はここまで。3枚目の写真の板塀で残っているのは、笠木(板塀の一番上にある木)に水切り(板金工事)を取付けて完成となります。ヌレエンも板塀も、塗装はしませんよ。

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この家のお客様は、ヌレエンは最初から木でしたが、板塀に関しては少し悩まれました。アルミのフェンスや化粧ブロック積みなど・・・。結局は、写真でご覧の通りの外壁ですから、外壁に一番合う本物の木の板塀にされたました。
でも、外壁に合う合わないだけで簡単に木の板塀にしようと思えるものでもありません。木に対する理解・愛着を持っておられるお客様だからからこそ、(外壁もそうですし)本物の木の板塀を選ばれたのですね。
外壁や外観のデザインに関しては、その家のお客様(好み・要望・予算)によってばらばらです。この家は、こういう風になりましたということです。

でもこの家、結構目立つようです。珍しそうに見ていかれる方も少なくありません。本来なら、日本の街並みに当り前にあった外観の家ですから珍しくもないはずなのですが・・・。

草野鉄男建築工房
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2015年08月18日

西公文名の家「外壁」

こちらの家は既に完成していますが、まだ報告していない現場の様子をご紹介します。
この家のお客様は、最初から外壁は板張りにすると決めていらっしゃいました。板の種類や張り方もいろいろありますが、最終的に写真のような板張りにされました。
簓子(ささらこ)下見張りと呼ばれるものですが、なんだか難しそうな名前です。下見張りとは、上の板の下端を下の板の上端に羽重ねにして張っていく方法のことを言い、簓子とは板の重ねに合わせて刻みをつけた押縁のことです。つまり、まず板を横張りに張ってから、その上に簓子(押縁)を取付ける張り方です。

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1枚目の写真は、大工さんが外壁の板を切っています。この板は、黒色をしていますが塗装をした色ではありません。焼杉板という、焼き加工してある板なのです。
2枚目の写真は、その焼杉板を横方向に羽重ねして張っているところです。このように板を横張りしただけの外壁もありますよね。その場合は、下見張りの外壁となります。
下見張りは、和風洋風どちらともとれますが、しいていえば洋風のイメージでしょうか。それに簓子または押縁を縦に取付けると、一気に和風のイメージになりますね。

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3枚目の写真は、大工さんが簓子を打ち付けています。板を張るよりも簓子を取付ける方が大変です。簓子も少し曲がっていたりしますから、それを直しながら一定間隔に真っ直ぐに取り付けなければいけないからです。
写真をよく見て頂きますと、簓子が板の重ねなりにカクンカクンと加工してあるのが分かります。簓子の取付けよりもさらに大変なのが、その加工です。1本の簓子にいくつもカクンカクンと加工しなくてはいけませんが、外壁全体で簓子の本数はかなりの量になるためその手間は結構なものです。
ですから、その加工の手間賃を減らすためにカクンカクンと加工しない真っ直ぐな押縁を取付けるというやり方もあります。しかしこの家のお客様は、この簓子にこだわられましたので、ちゃんとその加工がしてあるということです。

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板が焼杉板であることは先ほど書きましたが、簓子も杉材でつくってあります。写真でお分かりのように、簓子が木の色そのままになっています。塗装は塗らずにこれで完成です。
外壁の板や簓子だけでなく、屋根の軒裏なども含めて外部の木部には一切塗装をしません。家の内部・外部とも、塗装に頼らないやり方をしています。ですから、木部塗装代はかからないのです。
外観(外壁仕上やデザイン)は、その家のお客様にご要望によってさまざまですが、この家は瓦屋根と簓子下見張りの和風の外観、そして年月が経ってもメンテナンスをほとんどしなくても良いように(この張り方ではなく板張りにされた理由)と、この外壁にされました。
和風の外観だからといって、年配の方ではありませんよ。木のことが好きな・木の良さを理解されたお客様が選ばれた外壁なのです。

草野鉄男建築工房
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2015年08月14日

西公文名の家「完成見学会を開催しました」

先日、西公文名の家の完成見学会を開催しました。何組もの方が、本物の木の家を見学に来て下さいました。
家の中に入ると、すぐに普通の木の家とは違うということに誰でも気づかれます。
床板や天井板など内装仕上げに本物の木が張ってあるというだけでなく、うちじゅうの柱・梁など構造材がすべて見えるからです。
そのぶん、普通の木の家よりもたくさん木を使ってあるように思われるのですが、そうではありません。ぜなら、柱・梁などの構造材はどの家にもあるからです。
その構造材が、完成すると壁の中や天井裏に隠れてしまって見えないか、あるいは隠れないで見えているか、だけのことなのです。
木は呼吸(調湿)をします。そういう木を覆い隠してしまう造り方は、木自身にも良くないですし、住まい手にとっても住み心地という面でとても損をしています。
極端なことをいいますと、木の良さを活かさないのであれば、構造体は木造でなくても良いのです。

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また、本物の木がたくさん見えると、高価な木に見えるようです。
高価な木とは、床の間に使う床柱などの銘木だとか、あるいは節無しの木がそうです。
家の柱や板に節があるのを嫌われたため、節無しの木は値段を高くても売れるのに対して、節だらけの木は安くしないと売れません。木の値段は、節で決まるのです。
ですから、いつも使っている木は、床板・天井板など板材もそうですし、柱・梁などの構造材も節だらけの木なのです。
前述した、柱・梁などを隠してしまう造り方の家に使う構造材も節有りの木が使われていますし、隠さないで見せているこの家の柱・梁もそれと同じ木なのです。
(ただし、最近の家の構造材は本物の木ではなく、小さな材を接着剤で張り付けてつくる集成材の柱・梁がほとんどになってしまいましたが、ここでは集成材は論外とします。)

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肝心なことは、どの家にもある柱・梁が持っている木の良さをちゃんと活かしてつくるということです。
それが、高温多湿の日本もそうですし、その中でも特に年間相対湿度の高い富山に合う家のつくり方であるといえます。
写真のこの家も、除湿器・乾燥機などといった機械に頼ることなく、快適な暮らしができるのです。
見学会のお知らせの中に書いた、なぜ木の家なのか?、どうして構造材を見えるようにつくるのか?・・・。
見学に来られた方は、その理由を知っていただくと共に、実物の木を見て触れて実感していただけたようです。
住まいとは、落ち着き・安らぎの場所です。本当の意味で、健康で住み心地の良い暮らしができる場所でなくてはいけませんね。

草野鉄男建築工房
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2015年06月09日

西公文名の家「晴れ舞台が終わって・・・」

嫁ぐ娘(山から運ばれてきた木)は、建て方・上棟という晴れの舞台で立派に建ちあがりました。(過去の記事:嫁ぐ娘の晴れ舞台 その2)
その後は、現場の方もだいぶ進みました。屋根(この家は瓦屋根)が葺き終わり、窓も取り付いて防水シートが張られましたので、家の中に雨が入ることもなくなり、内部では床をつくる作業が始まりました。
建て方時に、屋根垂木に野地板を張ると2階の天井がすべて出来上がってしまうことをご紹介しました。同じように、2階床梁の上に板を張るとそれがそのまま1階の天井になります。1枚目の写真は、2階床梁の上に板を仮並べしてある状態です。

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野地板もそうですがこの板も、あらかじめ大工さんの作業小屋で板の番付(板を1枚1枚見て、どこに張るかを決める)をしてあります。
現場ではまず床梁の上に仮並べをし、下から眺めてみて最終的な板の並べ方を決めます。そして、きちんと張り終えた状態が2枚目の写真です。
このように、2階床梁の上に板を張ると、それが1階の天井になるというわけです。

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ただし、この板がそのまま2階の床板になるのではありません。実際に足で踏む2階の床板は、さらにこの上に張ります。
直に張るのではなく、わずかなすき間(このすき間が配線配管スペース)をつくり、床仕上げの下(捨張り)として杉の荒板を張り、その上に仕上げの床板を張って2階床の完成となります。
1階の床も同じように、荒板を捨張りした上に仕上げの床板を張ります。3枚目の写真は、仕上の床板を張り終えた状態です。

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ところで、普通なら建て方が終わると外壁を張る作業も同時進行するのですが、この家では外壁を後回しにして床板張りの作業を優先していました。
何故かと言いますと、梅雨入り前に床板を張り終えるためです。呼吸(調湿)する本物の木なので、梅雨になり湿度が高くなると、湿気を吸って板が伸びるからです。
板が伸びている時に張ると、乾燥した時に縮む量が増えて、板と板の間のすき間がより大きくなってしまいます。そうならないように、板張りの作業は梅雨時期を避けます。(これは、板張りすべてということではなく、縮むとすき間が目立つ張り方の場合)
梅雨時期にどういう工程になるかは、最初から考えておく必要があります。この家の工期は、梅雨入り前に床板を張り終われるように着工したのです。
予定通り、梅雨入り前に床板張りの作業を終えることが出来ました。
現場では、既に外壁工事が始まっています。この家は、どんな外壁にされたのか?
ある程度進みましたら、ご報告いたします。(次回の記事:外壁)

草野鉄男建築工房
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2015年05月26日

西公文名の家「嫁ぐ娘の晴れ舞台 その2」

嫁ぐ娘(山から運ばれてきた木)は、建て方1日目で無事に上棟を終えました。(過去の記事:嫁ぐ娘の晴れ舞台 その1)
2日目は、昨日までに出来た小屋組(軒桁・母屋・棟木)の上に屋根垂木を架けるところから始まりました。

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屋根垂木は、4寸(12cm)角の大きさですから、管柱と同じ大きさです。1枚目の写真は、大工さんが棟木の上に上って屋根垂木を固定しています。
2枚目の写真では、屋根垂木の取付けも終わって、屋根廻りの部材(淀・破風板など)を取付けているところです。
これで、骨組みが出来上がって家の形が分かりますね。シンプルな、総2階建て・切り妻屋根の家です。
太い大黒柱や通し柱・大きな梁桁、そして屋根の垂木も大きいので、普通の家の骨組みと違うなというのは誰が見ても分かるようです。通りかかる人も、立ち止まってこの家を眺めておられます。

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さて次は、屋根垂木の上に野地板を張っていきます。3枚目の写真は、軒先から順に野地板を張り始めています。実は、この作業が結構大変なのです。
普通の家のように野地板が合板であれば、パタパタパタッとあっという間に張られていくのですが、写真のような板なので時間がかかります。
板の大きさが合板に比べて細かいからということもありますが、所定の釘をたくさん打たなければなりません。釘の打ち方も、機械打ちできない太い釘を使っているため全て手で打ちます。なおかつ、釘を打つ前には錐で下穴を開ける作業も行わなければいけないので時間がかかるという訳です。

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建て方2日目終了時の段階で、屋根全面に野地板は敷いて(仮止め)ありましたが、きちんと釘を打ってその上に屋根の断熱材を敷き終えたのは、3日目のお昼頃でした。(断熱材より上の仕事及び屋根材を葺き終えるのはまた数日先。)
野地板を張るのは大変なのですが、でも建て方が終わる(野地板を張り終える)と2階の天井が出来上がってしまいます。
4枚目の写真は、2階に立って野地板を見ています。屋根垂木の上に張るので野地板と言っていますが、それがそのまま2階の部屋の天井材になるのです。

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このように、嫁いできた娘(山から運ばれてきた木)はこの家を守るために、建て方・上棟という晴れの舞台で、綺麗な姿でそして立派な花嫁として建ちあがりました。
あとはこの家が完成して、いつも見守って下さっているご家族と一緒に暮らすのを待ち遠しく思っているのです。

写真の木を見ていただきますと、天然乾燥ならではの赤身の色がとても綺麗です。しばらくは赤身の色がはっきりしていますが、年月が経つと落ち着いた味のある色に変化していきます。
それは・・・嫁いできた娘さんが、まだ恥ずかしくて照れているんですね。この家のご家族と一緒に暮らして(年月が経ち)慣れてくると、照れがなくなって落ち着いた色になるんですよ。
というのはジョークですが、でもやっぱりこの山の木(林業家が手塩にかけて育てた娘さん)ですから・・・本当にそうなのかもしれません。
60〜100年もかかって、ようやく一人前になった娘さんです。代々引き継いで育ててくれた親(林業家)も、構造材を覆い隠すつくり方の家でなく、木がちゃんと見える家に嫁いで喜んでいることでしょう。

草野鉄男建築工房
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2015年05月21日

西公文名の家「嫁ぐ娘の晴れ舞台 その1」

嫁ぐ娘(山から運ばれてきた木)は、大工さんの作業小屋で花嫁になる準備(手刻み)を終えて、いよいよ晴れの舞台(建て方・上棟)です。
建て方1日目のスタートは、大黒柱・通し柱を立てるところから始まります。管柱(1階だけの長さの柱)は、前日のうちに立ててありました。

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まず最初に、家の中心にある8寸(24cm)角の大黒柱を立てます。大きな大黒柱がレッカーで持ち上げられると迫力があります。
その次に家の隅にある6寸(18cm)角の通し柱を立てているところです。1枚目の写真。
大黒柱と4本の通し柱が立つと、今度は横架材(胴差・梁)が順に架けられていきます。2枚目の写真は、大工さんが胴差を掛け矢でたたいています。

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嫁いできた娘(この山の木)は、山で60〜100年も林業家に手塩にかけて育てられ(構造材として使えるまでに成長)、伐採・製材したあとは木が持つ良さが残るように天然乾燥された木材です。
色艶が良いのも、その特徴の一つです。3枚目の写真を見ていただきますと、架け渡された梁材が輝いていますね。建て方時にお天気が良いと、その色艶が青空をバックにより綺麗に見えます。
嫁いできた娘と一緒に暮らすこの家のお客様も、当然この晴れの舞台を見守っておられます。4枚目の写真がそうです。

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大工さんの作業小屋に運ばれてきた娘さんに会いに行って、大工さんと一緒に大黒柱・大きな梁の番付をしました。大黒柱の向きや大きな梁の見え方が、自分たちが決めた通りに組み上がっていきます。(過去の記事:嫁いできた娘とご対面)
また、作業小屋で刻みを見学している時に、大工さんが継手・仕口のことを説明してくれました。材の端っこの形状や彫られているの意味が少し分かるので、そのぶん建て方を見ていても面白いでしょう。(過去の記事:嫁ぐ娘を花嫁に嫁ぐ娘を花嫁に その2)

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4枚目の写真で、黄色いヘルメットをかぶっているのは、以前に同じ山の木を使って本物の木の家を建てられた先輩です。
この家の建て方・上棟が行われるということで、見学に来られました。そして、木のこと・建て方の見どころなどをこの家のお客様に説明して下さっています。
建て方も順調に進んで、5枚目の写真ではいよいよ棟木が架け渡されているところ。棟木を架け終えて、無事に上棟しました。

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これらの柱・梁は、完成してもすべて見えてきます。壁の中や天井裏に覆い隠されるということはありません。木の良さ(効果)が、住まい手に対してちゃんと発揮されて住み心地が良い家になるのです。
このあと、上棟式をとりおこなって、1日目の終了となりました。 その2に続く。
(次回の記事:嫁ぐ娘の晴れ舞台 その2)

草野鉄男建築工房
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2015年04月17日

西公文名の家「嫁ぐ娘を花嫁に その2」

嫁ぐ娘(山から運ばれてきた木)は、晴れの舞台(建て方・上棟)で花嫁になるための最後の準備(大工さんによる手刻み)をしています。
一緒に暮らすご家族(お客様)は、娘に会いに来るだけでなく、大工さんの作業もとても熱心に見学して下さいます。
すると大工さんが・・・。前回の続き(前回の記事:嫁ぐ娘を花嫁に)

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穴をあけている作業だけ見るよりも、何のための穴か分かった方が良いだろうということで、特別に大工さんの説明が始まりました。
この段階では管柱の刻みはまだだったので、切れ端を使ってこの穴に差し込む短い柱をつくってくれました。横に落ちていた切れ端が、あっという間に長ほぞのついた短い柱になったので、つくるのが早いとみんな驚きです。
1枚目の写真、あっという間にできた短い柱を大工さんが説明しています。この先っぽをほぞと言って、普通の家のほぞは短いけど、この家は長ほぞになっているんだ・・・。

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2枚目の写真では、その短い柱を掘ったばかりのほぞ穴に挿し込んで見せてくれています。この穴が、何のための穴なのかよく分かりますね。
写真では、短い柱が既に挿してありますが、ここでもみんな驚いたことがあります。大工さんが、金づちを使って半分ほどまで挿し込んだのですがその入り具合が絶妙で、固すぎてなかなか入らないこともなく、かといってゆるゆるでもなく、ちょうど良い具合なのです。
丁寧につくった本当の柱ではなく、切れ端でサッとつくった物がそうだったので、なお驚きでした。さすが、職人技!

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3枚目の写真、この大工さんは鑿(のみ)を使って作業をしていたので、鑿の使い方の説明をしてくれました。お父さんなら、昔中学校の技術の時間に鑿を使って・・・、そう言えば、習いましたよね。
4枚目の写真では、手前の大工さんが既に刻んである梁材を使って、いろいろな形状の穴や削ってある部分は、何のためにそうなっているのかを説明をしてくれました。
これだけ分かるだけでも、建て方を見ていても面白いだろうから・・・、と大工さんが最後に一言。

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普段なら黙々と作業する大工さんですが、このご家族が(特に小さなお子様が)興味深く見てくれるので、急きょ始まった大工さんの刻み講座でした。
組み上がったら見えなくなってしまう継手・仕口部分ですが、大工さんの特別講座のおかげで住んでからもずっと覚えているでしょうね。

このように、大工さんの作業所でもいろいろな経験をしました。嫁ぐ娘とご対面、番付・墨付け・刻みの見学、そして大工さんの特別講座。
これらは、お客様の家づくりの貴重な思い出として、また数ページ加わりました。
次回はいよいよこの家の建て方です。(嫁ぐ娘の晴れ舞台 その1)

草野鉄男建築工房
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2015年04月13日

西公文名の家「嫁ぐ娘を花嫁に」

嫁いできた娘(山から運ばれてきた木)は、家が完成したら一緒に暮らすご家族(お客様)と対面している様子を、前回ご報告しました。(前回の記事:嫁いできた娘とご対面)
その時に大黒柱や大きな梁材を、どの木をどこに使うかを決める番付という作業を、大工さんとお客様と一緒に行いました。
嫁ぐ娘は、晴れの舞台(建て方・上棟)に立つために、花嫁としての最後の準備にとりかかります。(大工さんが、墨付け・刻みをします。)
今日は、その墨付けと刻みの作業のご紹介です。

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1枚目の写真は、大工さんが梁材に墨付けをしているところです。
番付に立会っていただいてから1週間後、お客様が墨付けの様子を見にきて下さいました。

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2枚目の写真、子供たちはすぐに大工さんの所に駆け寄って、何をしているの?
訳の分からない記号みたいなものや、大工さん独特の文字を不思議そうに見ています。
墨付けされた墨だけでは、子供たちには説明しても難しいので、刻んでいるところを見るまでのお楽しみです。
ということで、また1週間がすぎて大工さんの所に来てみると・・・刻みが始まっていました。

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3枚目の写真は、梁材の継手を加工しているところで、追っ掛け大栓継ぎという継手です。
複雑な形状をしていますが、その部分で木と木が接することで粘り強さが発揮されます。それが、構造材に木を使ってある木造ならではの木を活かした継手なのです。
この複雑な継手も、組んでしまうと複雑な形状が見えなくなってしまいます。ですからこういう部分は、大工さんが刻んでいる時に見ておくのが良いでしょう。

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4枚目の写真、子供たちにとっては墨付けはよく分かりませんでしたが、大工さんの刻みの仕事となると興味津々です。
いろいろな道具や機械が登場するからです。聞いたことのない音がすると、すぐさま音のする方へ。
この日は、4人の大工さんが刻みをしていましたので、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしながら、とても面白そうに作業を見ていました。
こうしていろいろ見ていると、墨で書かれた訳の分からなかった記号は、その墨の通りに穴が開けられたり削られたりと、少し理解できたようです。

嫁いできた娘も、これだけご家族に見守られると、きっと心強く嬉しいに違いありません。
作業している大工さんたちだって、家族みんなで興味深く見ていただくと、やりがいがあるでしょう。
すると大工さんが・・・。次回に続く。(嫁ぐ娘を花嫁に その2)

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2015年04月03日

西公文名の家「嫁いできた娘とご対面」

前回、林業家の娘が嫁いできた(山から木が運ばれてきた)ご紹介をしました。(前回の記事:嫁いできた娘)
その娘さんに、お客さんが会いに来て下さいました。
この日が初対面ではなく、昨年の秋(伐採ツアー)の時に一度会っておられるのですが、でもその時はまだ天然乾燥中の荒削り状態でした。今回は、綺麗に削られた娘さんの姿を初めて見て「これからずっとよろしくね。」とご対面です。
このあとは、大工さんがこの家に嫁ぐ一人前の花嫁にしてくれます。それは、番付・墨付け・手刻みという手順で行われていきます。
早速、番付から始まっていくのですが、お客様が会いに来られた際に番付にも参加していただきます。大工さんは、たくさんあるすべての材を番付しますが、お客様には大黒柱と大きな梁を見てもらいます。

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1枚目の写真は、番付のスタートとして最初に大黒柱から・・・と、天井クレーンで大黒柱を見やすいように移動しています。
そこで、まずは番付の基本から、木の元口と末口、木のお腹と背中、木の反りと向きなど、私が説明をします。それほど難しい話ではなく、説明すれば誰でも理解できる木の使い方の話です。それは、適材適所の木でなおかつ正しい木の使い方をしますよという、丈夫で長持ちする家の肝心な部分です。あとは、その1本の木だけの木目や節などをどう活かすかなども加味しながら番付していきます。
2枚目の写真は、大黒柱の上から下までそして四面とも、良く見ておられるところです。小さなお子様も、ちゃんと木を見て手で触っていますね。話の内容は分からなくても五感で感じとっています。

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3枚目の写真は、梁の番付です。梁の赤身部分が、弓形に下方向にカーブしています。本物の木を使って家づくりされたお客様であれば、この意味が分かります。上記の木の使い方の話を聞かれたからです。
部屋に立って、上にある梁を見ているかのように置いてあります。リビングからは、こっちの面が見えることになりますね。と大工さんが図面を使って説明しています。この場では、分かったような分からないような感じなのでしょうが、組み上がった・出来上がった状態を見るとよく分かるし、番付した時のことを思い出すでしょう。
番付の意味(木の使い方)を知って自分の目で見たのと、そういうことを知らないのとでは、完成した家を見ても見方が全然違いますよね。

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写真に写っている小さなお子様も、山に生えている木やその木が伐採されるところから自分の目で見ています。それから何ヶ月もたって、ようやく大工さんの所で綺麗に削られた木を見る。
子供がゆっくり感じる時間の中に、家づくりの思い出が1ページずつ刻まれています。
さて、次の1ページは・・・? (次回の記事:嫁ぐ娘を花嫁に)

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2015年03月27日

西公文名の家「嫁いできた娘」

嫁いできた娘とは・・・、写真に写っている木のことです。
林業家が、手塩にかけて育てた娘をお客様のところに嫁にだしたということです。
つまり、木材が運ばれてきましたよということなのですが、木を出す林業家としてはまさにそういう気分でしょう。木を積み終わってトラックが出ていくところを、そういう気分で見送っている林業家の姿が目に浮かぶようです。
そんな思いが伝わってくる木なんですよ。

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昨日お客様に、林業家の娘さんが嫁いでこられましたよ、とご報告しました。
それを見たお客様からは、意味深くて良い表現ですね。大事に大事に育てられた木なんだとよく分かる、私たちも大事に大事にしたいと思います。とお返事をいただきました。

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今回運ばれてきたのは主に構造材で、樹齢60〜100年ほどの木です。
自分の代だけで育てられるものではなく、何世代も前の先代が植えてそれを世代を引き継いで育ててきた木なのです。
構造材は、たくさんある丸太の中から適当に選んで、ただ単に必要な大きさに製材されるというものではなく、平面図を参考にどこにどう使われるのかを見ながら、その部位にふさわしいよう適材適所に製材されます。
その後、木の持つ本来の良さを保つために(人工乾燥に頼らず)数か月間かけて天然乾燥をします。
こうしたこだわりが、それこそ手塩にかけて育てたといえる木です。写真でも分かるように良い色艶をしているだけでなく、香りや強度・耐久性がしっかり残っているのが特徴です。丈夫で長持ちという意味では、とても重要なことです。

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さて嫁ぐ娘は、このあと大工さんの手によって花嫁修業をして、建て方(上棟)すると一人前の花嫁となり、家が完成するとお客様と何十年も一緒に暮らしていくことになります。親(林業家)は、工事中か完成したころに一人前の花嫁になった娘に会いに来るのです。
その前に、嫁ぐ娘はまずはお客様とご対面です。実は初対面ではなく、昨年の伐採ツアーの時に一度会っておられます。その時は天然乾燥中でしたが、今回は綺麗に削られた状態で久しぶりのご対面です。(大工さんと一緒に、番付に参加してもらいます。)
お客様も、わが家に嫁いできてくれた娘と会うのを、とても楽しみにしておられます。
次回は、その様子を。(次回の記事:嫁いできた娘とご対面)

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2014年04月29日

木の物置


前回、わが家の外構工事をご報告しました。
その続きで、最後に出来上がった木の物置をご覧いただきましょう。(1枚目と2枚目の写真)
一般的な鋼板製(既製品)の物置を置こうかと思ったのですが、木材利用を推進する立場としては、建材の使用をなるべく控えて木でつくるべきだと思いました。
木材利用推進といっても、ただ単に(山や林業のために)木を使いましょうというのではなく、木を使うことでメリットがあるから使うのです。
それは、特に人の住む家にいえることなのですが、物置であってもメリットがあります。
鋼板製では、真夏に物置の中が高温になってしまいます。しかし、木の物置ならば中の温度が全然違いますし、湿度も木の呼吸によって調湿してくれます。
この物置の仕上げは、外壁の厚さ15mm(一部12mm)、内壁は外壁の裏あらわし、屋根はガルバリウム鋼板波板張り、野地板の厚さ30mm。
住む家ではないので断熱材は入れてありませんが、それでも外壁・野地板の木の効果があります。(真夏に温湿度を計測してみます。)

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通りかかった方が、正倉院みたいですねと言われました。もちろん校倉造りではありませんが、空気が動くように外壁上下に換気用の穴・隙間を設けてあります。
逆に、木よりも鋼板製の物置の方が良いのでは?と言われた方もいらっしゃいました。木よりも鋼板の方が長持ちするイメージなのでしょう。
鋼板製で年月が経ってあちこちが錆びている物置をよく見かけますが、どうしようもなくほったらかし状態です。傷んだ所だけ直したくても、その頃には部品がなく手の施しようがありません。
木の場合はといいますと、つくり方次第であると言えます。適材適所に木を選別して使うのと、そうでないのとでは大違いです。
それに条件です。住まいでなく物置ということもあって、地面からの高さがさほど高くないですし軒の出が少ないですから、外壁の下の部分が傷みやすい条件になっています。(その条件を理解したうえでこのようにつくっています。)
ですから、板の張替えを自分で簡単にできるようにしてあります。全部めくらなくても途中の板1枚(傷んだ所)だけでもめくりやすいように張ってあるのです。

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傷みやすい条件だといっても、腐りにくい木を使ってありますので数年ですぐにということはありません。
年月が経つと鋼板製のようにその部品はもうありませんということがなく、何十年・百年以上経ってもこの板が手に入るというのも本物の木の良さの一つです。
いずれは、こんな風に板を張り替えるんだよと、子供に見せなくてはと思っています。
物置に使ってある戸は、前の家で使っていたものです。建具屋さんにつくってもらってまだ10年経っていませんが、家の中で使っていた戸なので横に張ってある外壁の板と色がほとんど同じです。
横張りの外壁と合うデザインということもありましたが、それよりももったいないですからね。もう一つは、この戸に使ってある木なら外部にも使えるから、ということが重要です。
物置の屋根は、普通なら隣(向こうの家)側に向けた方がデザイン的にも良かったかもしれませんが、雪国ですのでお隣に雪が落ちないよう配慮してこの向きにしました。

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おまけの話ですが、1枚目と2枚目の写真で物置の横に板塀が写っています。3枚目の写真、北側駐車場部分の横も板塀で、このようにお隣との間をずっとこの板塀にしました。
板塀と呼べるほど立派な塀ではありません。木の杭に板を3枚張っただけの塀で、これも傷んだ所は自分でも直せるように。
ブロックの塀では味気ないですし、アルミフェンスも・・・、お隣の家も樹木が好きでたくさん植えていらっしゃいますので、板塀の方が馴染みますね。
お隣もそうですが、わが家(本物の木の家)にも合うように、なおかつローコストにつくりたかったからです。
これで、わが家の外構も完成しました。
展示場でもありますので、見学されたい方はお気軽にお越し下さい。
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2014年04月24日

私の家「外構工事」

昨年12月中旬にわが家が完成して既に新しい家で生活をしていますが、実は外構工事が残っていたのです。
以前の暖冬の頃なら12月でも外構工事ができるような天候だったのですが、ここ数年昔のように寒い冬になってきています。
昨年の12月も晴れの日がほとんどなく雨や雪で寒い日が多かったので、外構工事は来春に行うことにしたのです。

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長い冬も終わり、外構工事が始まりました。
1枚目・2枚目のの写真は、建物の北(玄関)側のアプローチ・駐車スペースです。角地なので、車は北向きにも東向きにも止めることができます。
その部分すべてがコンクリートだと味気ないですし暑苦しいので、北向きに車2台分ほどだけコンクリートとして、残りは砂利敷きとしました。

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なぜ北向きにしたかというと、北側の道路には雪国ならではの融雪装置がついているので、冬だけは北向きに車を止めるからです。
車の前に雪がたくさんあると、まずその雪を除雪してから出なければいけませんが、融雪装置によって雪が無い(少ない)と、すぐに出られるからです。
前の家では雪がたくさん降ると、外出する際に道路の除雪がとても大変でした。今冬は雪があまり降りませんでしたが、こちらの家だともしたくさん雪が降っても苦労せずに外出できるので助かります。

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3枚目・4枚目の写真は、建物の南側の庭(?)部分です。庭というか、今のところ花壇と畑をする予定です。(この部分の担当者は嫁さんですので・・・。)
3枚目の写真の左側に用水があります。建物から川に向かって地面が低くなっていましたので、まずは盛土を行いました。
その土留めは、写真でお分かりのようにコンクリートブロックにしたのですが、これは私がホームセンターで買ってきて並べただけのものです。(なので、ガタガタです。)
ブロックの穴の中にコンクリートが詰めてありますが、これは土間のコンクリートの残りをここに詰めてもらいました。

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4枚目の写真は、家族でつくった花壇が出来上がっています。こちらも、素人らしい出来栄えになっていますね。
この並べただけの丸いコンクリートの塊といえば、現場報告で出てくるコンクリート強度試験用の試験体(テストピース)です。これは、コンクリート屋さんにお願いをして分けてもらいました。
花壇の向こう側に土が置いてありますが、この辺が畑をする部分になります。
その向こう側には、コンクリートの土間がありますね。この土間は何になる部分かといいますと、物置の床(土間)です。
一般的な物置というと鋼板製(既製品)の物置ですが、ここにつくる物置は木の物置です。
さて、どんな物置ができあがるのか・・・、次回をお楽しみに!
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2013年12月27日

完成見学会のご報告

先日、本物の木の家の完成見学会を開催いたしました。今まではお客様の家でしたが、ようやく私の家(草野鉄男自邸)です。
たくさんの方に見学に来ていただき、誠にありがとうございました。
初めての方ばかりでなく、今まで設計させていただいたお客様も何人も見学に来られ久しぶりにお会いいたしました。
やはり皆様、私が自分の家を設計するとどんな家なのか興味があるようです。設計してもらった自分の家の柱より太いとか・・・、とは思っておられないでしょうが、でもご安心下さい。皆様の家と同じ造り方ですよ。
また、本物の木の家を建てられたお客様同士で、家の住まい方・手入れの仕方などで話がはずみました。

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さて、見学会の2日間は雪がちらつく寒い日となりましたが、寒いぶん家の中の暖かさがよく分かります。
暖房は床暖房で、寒い外から入ったとたんに「暖かい!」と感じるのですが、室温は決して高くありません。
床暖房のスイッチを入れて間もないこともあり、また一気に温度を上げないようにしましたので、リビングの室温で19℃位でした。
エアコンやファンヒーターなど空気を温める暖房では、この室温では寒いですよね。上の方ばかり暖かく下の方が冷たいのはご承知の通りで、空気がある程度温まっても床・壁・天井面の温度が低いと、体感温度も低く感じてしまいます。
それに対して、床暖房の輻射熱暖房は床面が一番暖かく壁・天井、柱・梁など物から温まるため、体感温度が高く感じるというわけです。

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暖房の話はこの位にしまして、木造の家=木の家ですから、柱・梁など構造材はもちろんですが、床・天井など板材も重要です。
何が重要かと言いますと、本物の木を使っただけの家ではなく、せっかく木を使うのなら住まい手に対して良い効果を発揮してくれるように木を使いたいものです。
そのためには、天然乾燥された木を適材適所に使うのが一番効果的なのです。木が元々持っている木の良い成分がちゃんと残っているからです。また、木は呼吸(調湿効果)してくれますが、その調湿量が多いのもこういう木ならでは・・・なのです。
そういう風につくってある家のことを「本物の木の家」と言っています。ですから、まず木の話から始まります。

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1枚目の写真は、私が木の話をさせていただいているところです。
2枚目の写真、やはり女性の方は収納などが気になりますね。戸を開けて中がどうなっているか見ておられます。
写真の窓には障子が入っていますね。部屋の感じを和風にするためではありません。オーダーカーテンなどよりもローコストでなおかつ暖かいからです。省エネの面でもより暖かい部屋にするためです。
3枚目の写真、この重要な木を用意してくれる林業家も来てくれました。見に来られた方に、山の話・木の話をしています。
木の効果が発揮される家、本当の意味で健康に住める家を考えておられる方は、必見の本物の木の家です。

見学はいつでも可能ですので、こういう家を見てみたい方は、ご遠慮なくどうぞ。
メールや電話などで日時をご連絡の上、お越し下さい。
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2013年11月12日

私の家「外壁張り」

外壁張りの作業が行われています。
わが家の外壁は、木の板張りと金属板張りのコンビネーションです。
まずは、金属板を張っているところから見ていただきましょう。

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金属板張りといえば、素材としてどの金属板にするか、それをどういう風に折ったものにするか、を選択します。
わが家では、ガルバリウム鋼板を素材とし、角スパンと波板の2種類の折り方を選択しました。
1枚目の写真は、ご覧の通り板金屋さんが金属板を張っているところですが、ここで張っているのはガルバリウム鋼板の角スパンです。
1階と2階の間部分に木の板が取り付けられていますが、この木の部分にあとでまた何かを取付けられます。それは出来てからご紹介しますね。

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2枚目の写真、地面に置いてある金属板と板金屋さんが運んでいる金属板は、ガルバリウム鋼板の波板です。
ずいぶん長い板もありますね。下(基礎の上)から上(屋根の下)まで1枚物を使って張りますので、屋根の勾配に合わせて長さの違う板が置いてあるという訳です。
では次に、木の板張り部分を見ていただきましょう。

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3枚目の写真でお分かりのように、大工さんが木の板を張っているところです。この板も、構造材(柱・梁)や内装の板(床板・天井板・野地板)と同じく天然乾燥された板を使っています。木の色がとても綺麗で、揃っていますね。
4枚目の写真は、大工さんが外壁に張る長さに合わせて板を切る作業をしているところ。向こうに置いてある板から手前の方に来るにしたがって、板の長さが短くなっています。
こういう板を張るのはどこかと言いますと、屋根の三角部分のところですね。順番に切っていって、分かりやすいように板の裏に番号が書いてあります。

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3枚目の写真をよく見ていただきますと、全面に板が張ってあって、その上に細い板が張ってあるのがお分かりでしょうか。
この外壁をアップで写したのが、5枚目の写真です。下の板はいわゆる外壁の板であり、その上の細い板は縦桟みたいなものですが、押縁と言われるものです。
下の板の継ぎ目部分に、この押縁を打ち付けていくという張り方の外壁なのです。
下の板の継ぎ目は押縁で隠れますので、割りと早く張っていくことができるのに対して、その上に打つ押縁の方がまっすぐに取りつくように慎重に作業を行わなければいけません。

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私的には、家じゅうの外壁全部木の板張りで良かったのですが・・・、実は家族が「外壁の一部に、木でない部分もあった方が良い」という要望を取り入れて、こういう外観になった訳です。
という風に、外観(外壁)はその家のお客様によって、さまざまな外観が出来上がりますが、どの家も同じである本物の木の家づくりの根本は、天然乾燥された木を適材適所に使うことが重要なのです。
外観の全体像は、完成までお楽しみに!
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2013年10月31日

私の家「天井(床)板張り」

タイトルにありますように、天井(床)板張りの作業をご覧いただきましょう。
天井(床)板とはどういう意味かといいますと・・・、2階の床板であり1階の天井でもあるということです。昔の家は、2階の梁の上に厚板を1枚張ることによって2階の床板兼1階の天井板でした。
それと同じ張り方なのですが、これで終わりではなく、この上にもう1枚床板を張ります。
そういう意味では、この1枚目の板は天井板であり、あとで張る2枚目の板が実際に足の裏で踏む床板と言えます。板の厚さは、1枚目が30mmで2枚目が15mmの板を張ります。
2枚の板をくっつけて張るのではなく、1枚目の板と2枚目の板の間にすき間をつくります。そのすき間を利用して電気配線をしたり、床暖房のパネル(2階にも床暖房する場合)を入れるためなのです。
普通の家のように壁が大壁(柱を覆い隠す壁のつくり方)であれば、壁のすき間で電気配線できますが、真壁(柱を見せる壁のつくり方)の場合は、柱に穴を開けないと電気配線できません。(柱が出ているので、柱に穴を開けないと横に行けない。)
柱にもなるべく穴をあけないようにつくっていますので、床のすき間が主な配線スペースとなります。

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1枚目の写真は、大工さんが梁の上に厚さ30mmの板を並べ始めているところです。1階から見上げて写真を撮っています。
板と板の間のずっと向こうに見えているのが、建て方の時のご紹介した野地板です。もう出来上がっている2階の天井です。

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2枚目の写真のように、部屋の端から端まで板をまず仮置きします。板の色が揃っていますね。それは、大工さんが既に作業小屋で板の色揃えを行っているからです。
それをやっているにも関わらず、さらも現場でこういう風に仮置きしてみて、それを下から眺めてみて板の順番を最終決定します。
これをやならいと天井ができない訳でなく、大工さんの良い物をつくろうという心意気ですね。

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3枚目の写真は、既に板に釘が打ってあります。張り終えた板を2階から写しています。
子供・天井・15枚と文字が書いてありますね。作業小屋で色合わせをして、この15枚の板を子供室に張る板にしたということです。

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4枚目の写真は、張り終えた板を1階から写しています。色が揃った綺麗な天井が出来ましたね。
向こう側の外の明るさで、板が光っています。天然乾燥された板ならではの色艶なのです。柱・梁の色とも揃っていますね。すべて同じ山の木だから、これだけ同じ色をしているのです。
これらの木(柱・梁も板も)、昼間見ても綺麗ですが、夜に照明をつけた感じも凄く綺麗ですよ。
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2013年10月16日

私の家「基礎工事」

今日は、基礎工事の現場報告です。着工して一番最初の工事ですから、建て方をする前に基礎工事が終わっています。
建て方の現場報告と順番が逆になりましたが、建て方が終わってしばらくした段階で行う基礎工事の最後の確認事項があります。
それは、コンクリートの強度を確認するコンクリート圧縮強度試験です。
これについては、また後述することにして・・・。

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基礎工事で大事なのは、鉄筋の配筋とコンクリート強度などコンクリートの配合です。そして、現場でのコンクリート打設状況も重要なことです。
1枚目の写真は、鉄筋の配筋作業が終わって配筋検査を行った時に写したもの。配筋検査に合格しないと、コンクリートを打設できません。
2枚目の写真は、現場にコンクリートが運ばれてきた時に行う、コンクリート受入れ検査です。検査内容は、スランプ値・空気量測定・塩化物含有量の測定・コンクリート温度測定などです。この時に、後に行う圧縮試験の供試体(テストピース)の採取も行います。

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3枚目の写真、受入れ検査後いよいよコンクリートの打設開始です。べた基礎の耐圧盤(スラブ)のコンクリートを打設しているところです。
耐圧盤コンクリート打設のあと数日間おいて、基礎の立上り部分の型枠を組みます。この時点で、基礎と土台を緊結するためのアンカーボルトも設置されます。
だいぶ以前は、コンクリートを打設したあとコンクリートが固まる前にアンカーボルトを田植えするように入れていましたが、そのやり方では強度不足なのです。今では、コンクリートを打設する前にアンカーボルトを設置するのが正しいやり方です。

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4枚目の写真は、基礎立上り部分のコンクリートを打設しているところです。もちろん、この時にもコンクリート受入れ検査を行います。
写真をよく見ていただきますと、アンカーボルトが設置してあります。なおかつ、アンカーボルトのネジ部分には、コンクリートが付着しないようテープが巻かれています。
立上りのコンクリート打設が終わって数日間養生期間をおいて、型枠を外すと基礎の完成となります。

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さて、その後のコンクリート圧縮強度試験のことですが、コンクリート打設後1週間目と4週間目に強度試験を行います。この試験は、コンクリート屋さんの実験室にて行われます。
耐圧盤と立上り、それぞれ1週と4週の強度試験を行いますので、合計4回コンクリート屋さんに行って検査に立会うことになります。
4回のうちの最後の強度試験を見ていただきましょう。5枚目の写真が、基礎立上りコンクリート打設後4週間目の強度試験結果です。

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コンクリートの呼び強度を含めた配合に関しては、設計者(または工務店・ハウスメーカー)によって違いがありますので、どの家も同じではありません。
しっかりした家づくりという意味では、基礎のコンクリート(強度・スランプ値・水セメント比)の考え方を設計者(または工務店・ハウスメーカー)に確認して下さい。
私の家だからこの試験を行ったのではなく、他の家の現場報告でもご紹介したようにどの家も必ずコンクリート強度試験を行います。
丈夫な家づくりの根本の一つとして、まずは家の基礎をしっかりと・・・ですね。
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2013年10月08日

私の家「建て方2日目」

昨日に続いて、建て方2日目です。
昨夜から雨になり、2日目の朝もまだ雨が降っていたのですが、昨日までできた小屋組みの上にシートをかけてあったので、さほど濡れずにすみました。
もう少ししたら雨が止みそうな空でしたので、その間に材料を運搬・移動という作業が行われ、午前9時半頃に雨が止み、シートをめくって小屋組み作業の続きが始まります。

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1枚目の写真、大工さんたちが架け渡している材木が棟木です。棟木のすぐ下にある短い横架材は、肘木と呼ばれる材です。上にある横架材を支える材のこと。
写真中央あたりに立っている大工さんの足元に下から伸びている大黒柱があるのがお分かりでしょうか。1階床下の土台から、棟木下肘木のところまでのびている大黒柱なのです。
棟木が上がると、いわゆる上棟です。上棟の儀式は夕方にとりおこないますので、作業は引き続き進められていきます。

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軒桁・母屋・棟木と屋根を支える材料がすべて架かると、その上に屋根垂木が架けられていきます。
2枚目の写真は、2階の床に立って上を見たところ。左側に大黒柱が見えて、大工さんが腰かけているのが棟木です。2本のタイコ梁が架け渡されているのも、よく分かりますね。
棟木・母屋に斜めに架かっているのが屋根垂木で、大きさは4寸(12cm)角。管柱と同じ大きさです。

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3枚目の写真、2枚目と同じように2階から見上げていますが、2枚目では大黒柱の右側から、3枚目は左側から写しています。
お昼前から、青空が見えてきました。青空をバックに見る木が、一番きれいですね。天然乾燥された木ならではの良い色艶をした材木です。
以前、人工乾燥された木材を使っていた頃は、木の色艶があまり良くないので、わざわざ塗装(透明ならクリアラッカー、または色つきの塗装など)していましたが、天然乾燥の色艶を知ってからは、無理に塗装する必要が無いということに気付きました。

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屋根垂木が終わり、屋根廻りの材料(淀・破風など)を取り付けると、野地板を張っていきます。
4枚目の写真では、大工さんみんなで野地板を張っているところ。合板のように、大きい板をペタペタと張るのは早いのですが、幅19cmの杉板を1枚ずつ張りますので時間がかかります。
なおかつ、指定の釘で指定の本数を正しい釘の打ち方で張らなければいけませんので、大変な作業なのです。
5枚目の写真、棟より右側は野地板が張り終わっています。板に墨を打って、きれいに釘が打ってあるのが分かります。

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6枚目の写真は、野地板が張り終わった部分を下から見ています。杉板を張るのは時間がかかるのですが、しかしこの後の作業が減ります。
どういうことかと言いますと、この野地板を張り終わると軒裏と2階の天井が出来上がるのです。つまり2階の部屋の天井は屋根なりの斜め天井であり、この野地板がそのまま天井になるというわけです。
先ほどの2枚目・3枚目の写真のように、上まで伸びる大黒柱やタイコ梁・その他の梁桁も、2階の部屋にすべて見えるのです。
それは、小屋組み・野地板だけではなく、1階から2階までどの柱も梁桁もすべて見えるつくり方です。壁や天井の中に隠れてしまう柱・梁桁は1本も無いということです。

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なぜなら、木の呼吸を妨げない(呼吸してもらう)ことが、木自身にとって必要なことであり、住まい手もその効果で住み心地が良いからです。日本の気候風土に合う、健康に住むための家、本当の意味で木を活かすつくり方だからです。
2日目の夕方までかかって、なんとか屋根全部の野地板を張ることができました。
しかし、仕上の屋根を葺くための下地は、まだこれからです。屋根の断熱材・防水層・通気層・下地などは、明日から行われる作業となります。
2日間にわたる建て方・上棟としては、これで終了です。大工さん、ご苦労様でした。
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2013年10月07日

私の家「建て方1日目」

先週、わが家の建て方が無事に終了しました。
普通の家なら、土台まで敷いてある現場に朝レッカーが来て建て方が始まり、その日のうちに上棟(棟木が上がる)、そして屋根下地まで出来上がります。
しかし、こういう本物の木の家の建て方は、それに比べると時間がかかります。
わが家の場合で、建て方2日間かけて上棟および屋根の野地板まで張り終えることができました。その2日間の様子をご紹介いたします。
まずは、建て方1日目から。

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最初に、大黒柱・通し柱といった長い柱以外の1階の管柱(その階だけの長さの柱)を立てます。
1枚目の写真は、管柱を立てた後に通し柱を立てているところです。一番奥の左右に立つ長い柱が通し柱。
大工さんの刻みのところでも書いたように、管柱の太さは4寸(12cm)角、通し柱は6寸(18cm)角の太さです。たかが2寸の違いのようですが、こうして見てもずいぶん違うものですね。

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2枚目の写真は、通し柱を立て終え、横架材(ここでは胴差という横物)を外周部に架け渡しています。
写真ではめ込もうとしている胴差は、左側は通し柱に差し込み、右側は手刻みのところでご紹介した追掛け大栓継ぎという継手で胴差同士が継がれるのです。はめ込まれた後に、四角い穴に込栓がうたれます。

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3枚目の写真、大黒柱が立ちあがりました。太さは8寸(24cm)角。通し柱の6寸から2寸太くなった8寸ですが、一段と太く見えます。大黒柱という名前にふさわしい柱です。
8寸までなくても、通し柱と同じ6寸でも良いのでは?と、見学に来られた方から質問がありましたが、それはちゃんと構造的な理由があるからです。
大黒柱の本数は、間取りによっても違いますが、わが家の場合は1本です。

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4枚目の写真は、1階部分を組み終えて2階部分です。2階の管柱を立てて、横架材(軒桁や梁など)を組み始めたところ。
大黒柱は、この2階の上の梁桁よりまだ上に伸びています。この大黒柱は、棟木の高さまである長さなのです。

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5枚目の写真では、タイコ梁が1本架け渡されたところ。大工さんが立っているのがタイコ梁。このタイコ梁の左側にもう1本タイコ梁が架かります。
大工さんは、2本目のタイコ梁をレッカーが運んでくるのを待っているところです。
梁桁の上に立っている短い柱が小屋束とよばれる部材で、この上に母屋・棟木が架け渡されます。

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6枚目の写真、小屋組み部分がだいぶ進みました。母屋もある程度架け渡され、残すはあと2〜3本の母屋と棟木です。この写真でタイコ梁が2本かかっているのが、お分かりいただけますでしょうか。
ここまで進んで、建て方1日目の終了です。
さて2日目は、いよいよ上棟となりますよ。
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2013年10月01日

私の家「手刻み」

墨付けが終わると、大工さんの手刻みが始まります。木材に墨で書いてある通りに刻まれていきます。
1枚目の写真は、土台を刻んでいるところです。構造材の樹種は、土台のみ桧で、それ以外の柱・梁桁はすべて杉です。杉に比べると、桧は全体的に白っぽい色をしているので、すぐに分かります。
白っぽい色をしていますが、赤身材です。以前にも書きましたが、土台に桧を使いましただけでなく、桧の赤身のみの土台です、というのが本来の適材適所なのでしたね。

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もちろん、天然乾燥された桧の赤身のみの土台です。土台だけでなく構造材すべてが天然乾燥された木材です。
番付・墨付け・刻みを紹介していますので、ここには構造材しか出てきませんが、床板・壁板・天井板・野地板すべてが天然乾燥された木材を使っています。
2枚目の写真に写っているのは、大工さんが腰かけている柱とその右側にある2本の柱が通し柱です。太さは、6寸(18cm)角あります。
大工さんの左に側に置いてある柱が大黒柱。写真だと通し柱と同じような太さに見えますが、大黒柱の方が少し太く8寸(24cm)角です。

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3枚目の写真は、梁桁を刻んでいるところ。大工さんが刻んでいる木材の端部が継手部分で、追掛け大栓継ぎという継手です。
この継手に上木と下木があり、下木に上木が落とし込まれて、四角い穴に込栓を打つことによって、2本の梁桁がガッチリと組合わされます。
伝統的な構法の継手の特徴は、加工された継手を見ると複雑な形状をしているのですが、2本の材が組合わさると線1本しか見えなくなり、その複雑な形状が継手の中に隠れてしまいます。
継手の内部で、木と木がしっかりと噛み合ったり押し合ったりするようにつくられているのです。
木という材料の特徴であるめりこみを活かすようにつくられていて、それが粘り強いと言われる所以なのです。

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伝統的な継手やプレカットによる継手などいろいろな継手の強度実験でも、追掛け大栓継ぎが引張り強度に優れていることも分かっています。
実験する機械が無い大昔からつくられていた継手が強いって、凄いことですよね。こうした伝統的な大工技術というのは日本の誇る技術であり、これを継承していかなければなりません。
その辺はつくり手側の話として・・・、それよりも自分が建てる家にせっかく本物の木を使ってつくるのですから、木を最大限に生かすつくり方をしたいものです。
前回も書いたことも含めて言うと、材料・製材の適材適所と天然乾燥、そして長年の伝統大工技術で番付・墨付け・手刻みをする、これが日本の気候風土に合った真の丈夫で長持ちする家だと言えます。

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4枚目の写真は、現場で土台を敷いているところです。現場に土台が運ばれてきただけでも、木(桧)の香りが漂っています。
あとは、足場を建ててから、いよいよ建て方が始まりますよ。
どんな形の家が建ちあがるのか、お楽しみに!
posted by kusano at 17:55| Comment(0) | 現場報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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