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2015年12月11日

顔の見える家づくり その2

顔の見える家づくり その1 の続きです。
山(林業家)の顔を知ってもらいたいもう一つの理由とは・・・。
それは、木の家・木造住宅を建てるのですから、大事なのはやはり木です。木、たとえば杉ならみんな一緒、木を使って家を建てれば同じ・・・、ではないのです。
木は産地が違えば育つ環境・気候が違う訳ですから、色や年輪の形成のされ方など違ってきますが、それはさほど問題ではありません。
大きく違ってくるのが、木を伐ったあとの処理・加工です。ですから、産地や材料そのものの違いよりも、それをどうするかという(供給者の)考え方の違いなのです。
その違いは、丈夫で長持ちする、健康で安心して住める、快適で住み心地よく暮らせる家の性能を左右します。

そう言える理由は、私の経験からです。
あるお客様が縁で、日本の山の木を使う顔の見える家づくりが始まり、年月が経ってみると30軒ほどの家をつくってきました。
最初の頃は、構造的な面・耐久性の面で、丈夫で長持ちする家づくりであるということを訴えてきました。
そのうち、どのお客様からも「快適に暮らしています。」というお言葉をいただくようになったのですが、最近までその言葉の重要さに気付いていませんでした。
なぜ気付いたかというと、自分の家を建てたからです。つまり、自分も実際に住んでみて初めて、その快適さ・住み心地の良さが分かったのです。

こういう家にするためには、木が持つ良さを最大限に活かす必要があります。そういう木をお客様のために用意しようという山(林業家)のこだわりのおかげです。そして、設計者・大工さんはその木の良さがちゃんと発揮されるつくり方をしなくてはいけません。
完成すると、林業家は出来上がった家を見に来ます。材料を出したら終わりではなく、木がどういう風に使われたのか、大工さんの要望・意見やお施主様の感想を聞いて、より良い木の家をつくるための参考にするのです。

こうした連携・つながりでつくる家が、本当の「顔の見える家づくり」なのです。
木を使っただけの家と、木の良さを活かした家とでは違います。せっかく木を使って家を建てるのですから、木の良さを最大限に活かしてつくりたいものです。
そうすれば、木が住まい手にちゃんと良い効果を発揮してくれる家になりますよ。

草野鉄男建築工房
posted by kusano at 19:10| Comment(0) | 顔の見える家づくり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月09日

顔の見える家づくり その1

「顔の見える家づくり」ってご存知ですか。
国産材や地域材を使って家を建てる、その木材の産地まで分かる家づくりのことを言います。

できれば産地名が分かるというだけでなく、もう一歩ふみこんで本当に顔を見ていただきたいのです。家を建てる時に、設計士・大工さんの顔が分かるのは当然ですが、山(林業家)の顔も知ってほしいのです。
写真に写っているのは、林業家(伐採する人・製材する人)・設計者・大工さん・お施主様です。
山から消費者までがつながる関係で、本物の木の家(丈夫で長持ちする、健康で安心して住める、快適で住み心地よく暮らせる家)をつくっています。
みんなが、みんなの顔を知っています。本当の意味での「顔の見える家づくり」です。

s-DSCP3568w.jpg

ただし、顔の見えると言っても、ただ単に顔を知っていますよということではありません。こういう家づくりをしている目的は、それぞれの立場でこだわりを持つ者が集まって、またお互いのこだわりを理解して、より良い木の家をつくるためです。
林業家が用意してくれるこだわりの木を、大工さんがそれを理解せずに使っては、その木の良さが半減してしまいます。
だから、林業家は本物の木の家にふさわしい適材適所の木を用意する。大工さんはその木を正しく見て正しく使う。ということが非常に重要です。
また、お施主様も何となく木の家が良さそうだから・・・ではなく、山のこと木のことを正しく知って理解してもらう。
そういうことを正しく伝えることや、みなさんのつながりづくりをするのは、設計者の役割です。

こういう信頼できるつながりがきちんとできてこそ、丈夫で長持ちする、健康で安心して住める、快適で住み心地よく暮らせる家ができるのです。
そしてもう一つ、山の顔を知ってもらいたい大事な理由があります。
それは、顔の見える家づくり その2 につづく。

草野鉄男建築工房
posted by kusano at 15:40| Comment(0) | 顔の見える家づくり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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