PAGE TOP

2014年04月18日

浴室の換気扇は使いません。

浴室の換気扇を使わないと・・・、浴室が乾かない、ジメジメしたままでカビが生える、浴室にも脱衣室にも良くないと思われるでしょう。
ところが、本物の木の家であれば大丈夫なのです。
わが家の浴室には、排気のみの普通の換気扇がついています。それがユニットバスの基本仕様で、オプションには高価な暖房換気乾燥機などがどのメーカーにもあります。
ショールームや設備屋さんは、浴室を暖かくする目的や雨の日に洗濯物を干して乾かすとか、浴室自体を乾かすために上記の高価な品物を薦められます。
しかし、本物の木の家に住んでおられる(以前に設計させて頂いた)お客様からは、浴室の換気扇は一年中(冬も梅雨時期も)使わなくても大丈夫です、とお聞きしていたのでわが家の浴室も普通の換気扇にしました。

s-DSC_4296w.jpg

私が昨年の暮れから住み始めた家での結果をご報告しますと・・・、まだ冬の暮らしだけの体験ですが、浴室の換気扇は使っていません。
今までに換気扇を使ったのは、引越しした当日の1回だけです。それは最初ということもあって、入浴中の湯気(水蒸気)を抜くという意味で換気扇をつけて入浴したのですが、戸の給気口部分から風が入って少し寒い思いをしました。
小さな換気扇でもちゃんと空気を動かしているんだなと気づきましたが、それ以降は一度も使っていません。
浴室の換気扇をまったく使わなくても翌日の朝にはほとんど乾いていますし、朝シャワーをしても夕方には(実際にはお昼過ぎには)浴室はほとんど乾いてしまいます。

では、浴室・脱衣室をどうしているのか・暖房に関してご説明しましょう。
お風呂から上がったあとは、浴室の戸を開けたままにしておきます。浴室だけでなく、脱衣室の戸も開けたままです。そして、廊下・脱衣室には床暖房してあります。
ですから、脱衣室だけでなく廊下も部屋と同じ温度であり、エアコン・ファンヒーターといった風暖房と違い、床だけでなく壁・天井そして例えば洗濯機などといった物が冷たくないのです。
冷たい水の入ったコップが暖かい空気にふれると結露するが、その水が冷たくなければ結露しないのと同じで、脱衣室の洗濯機や壁が冷たければそこで結露が起きますし、それが長い時間経つとカビが生じます。
輻射熱暖房は空気を暖めるのではなく壁・天井・そこにある物を暖めるので、脱衣室やそこにある物が湯気にふれても結露しないですし、戸を開けておくことで浴室もほぼ同じ温度にしているということです。
これは冬の結露の話でしたが、もう一つは冬も梅雨時期も共通する大事なことがあります。それは、本物の木の家ならではの効果です。
お風呂に入っている時には、浴室内に湯気がたくさんあります。浴室を出る時に戸を開けるとその湯気が脱衣室へ移動していきます。結構な量の湯気なのですが、あっという間にどこかへ消えて行ってしまいます。それは、どこなのでしょう?

s-DSF_2095w.jpg

その答えは、木です。写真のように脱衣室にある木といえば、床板・天井板・棚板・柱梁などといった構造材・板材です。廊下も同じ造り方ですから、そこにもまた同じように木があります。
これらの木が一瞬にして、水蒸気を吸ってくれているのです。木が湿気を吸うのは、ゆっくりというイメージがあったのですが、実は一瞬だったのです。
これに関しましては、温熱測定をしておられるお客様のデータで確認できましたし、それを東京大学名誉教授の有馬先生に質問をしたところ、木が水蒸気を吸うのは一瞬だよというお答えを頂きました。
この木の呼吸によって、浴室・脱衣室という水蒸気の多い場所でも換気扇を使わなくても大丈夫だということです。ただし、肝心なことは木の量です。これだけ木が見えているので、この木みんなが一瞬にして湯気を吸ってくれているのです。
そういう意味で、柱梁に木が使ってあるのに何故それを覆い隠すのでしょう。せっかく使ってある木ですから、その良さを活かすようにつくれば・・・。
それが、木を使ってあるだけの家・デザインのための木の家と、木の良さを活かした本物の木の家のつくり方の違いです。
高価な暖房換気乾燥機など要りません、そのぶん違う所にお金を回していただきたいと思います。
この話は、梅雨時期を体験しましたらまたご報告したいと思います。
(梅雨時期の話はこちら)

※1枚目の写真はお客様の家の脱衣室で、2枚目はわが家の脱衣室。
posted by kusano at 20:02| Comment(0) | 木の家の住み心地を検証する | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

ブログのトップページへ

草野鉄男建築工房のホームページへ