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2013年08月28日

お客様からのご報告2

木の家の住み心地を検証するのカテゴリでは、以前に「お客様からのご報告」をご紹介しました。
本物の木の家に住まれて数年経つお客様による、夏や冬の住み心地・その他近況報告です。
先日、2013わが家の夏というタイトルで、メールを送って下さいました。
お客様にブログの掲載許可をいただいたうえで、ここにご紹介したいと思います。
また、私がお礼の返信をした後に、再度送っていただいたメールも。
なお、3枚の写真もお客様に送っていただいたものです。
早速、お客様からのご報告です。

草野様
お久しぶりです。いかがお過ごしでしょうか。
ごぶさたしていたので、最近のわが家の様子を報告します。
2013冬  エアコン併用で灯油1000L使用。(ヒートポンプはもう少し後にします)
2013夏  緑のカーテンまたもや成功。砺波は34度を超えないのでエアコンいらず
ところで今年の夏は五箇山の手すき和紙で障子を張りました。家を建てて張り替えするのは初めてですが、こんな贅沢をしようと思ったのは、やはり本物の木の家だからです。きっと家に見合った効力を発揮してくれることでしょう。
厚めを使用するので94×62pで700円でした。22枚使用で税込16170円でした。サラリーマンでも手が出せました。
五箇山和紙にもいろいろあって機械すきも手すきもあります。今回はもちろん手すき和紙で、楮100%使用です。
五箇山和紙の生産は今や3箇所のみですが、和紙の原料栽培から、最終工程の紙すきまで一貫して行う唯一の生産農家の宮本さんの和紙(悠久紙)を使用しました。
こちらの和紙は今ではほとんどされてない雪さらしの工程があり、昔ながらの製法にこだわっておられ、耐久性が抜群だということです。重要文化財の修復にも使用されています。障子紙に使えば、何十年も張り替えなくてもいいということです。(破かなければ・・・・)

s-P1020716.jpg

宮本さんの工房にお邪魔して、和紙を購入したのですが感動しました。なぜかというとTSウッドさんのお話と重なる部分が多かったからです。本当に時間をかけて大切に作られていました。
写真@は娘と楮を刈っているところ。(楮蒸し体験の一場面)
写真A透かし具合やい見て選んでもらっているところ。木の色を合わせてくれていた大工さんの姿が思い出されます。
写真B見ての通り
あと番外編で表具屋さんに糊のつくり方を教えてもらいました。市販の糊は添加物が入っているので、長期間張り替えしない手すき和紙に使用すると和紙より先に劣化する心配があるということでした。
張り替えた後の使用感は・・・楮の繊維が目立たないものを選んでもらったので、見た目普通といえば普通・・・少し黄色っぽいですが、これから紫外線にさらされて白くなっていくそうです。楽しみです。
またこちらの近くに来られる機会があればお立ち寄りください。子ども達に破かれる前に・・・

s-P1020900.jpg

草野様
お返事ありがとうございました。
ブログ掲載は構いません。是非みなさんに発信してください。
草野さんにすばらしい家を造ってもらったので、いろんな自然素材や伝統に目が行くようになりました。日本は風土に根づいた、すばらしい文化がありますね!手間がかかるといって置き去りにされるのがもったいないです。
ところで表具屋さんに障子の正しい張り方を教えてもっらった時に、障子を見せたところ「よかった〜いい杉だ〜」と安心していました。建売の家の障子の張り替えは木がぼろぼろになるので、とっても大変なのだとか・・・
そんなことも含めて長く住める家を提供してくださって感謝しています!
今後ともよろしくお願いいたします。

s-P1030057.jpg

以上、お客様からいただいたメールでした。
こちらのお宅は、リビングの上が吹抜けになっていて、なおかつ部屋と廊下を仕切る壁がない開放的な、家全体で1つの大きな部屋という間取りです。
一昨年の夏まではエアコンのない生活をしておられましたが、ここ数年の猛暑で昨年の夏にリビングに1台エアコンを設置されました。
しかし、緑のカーテンをつくって暑さ対策をしておられることもあり、昨年取付けたエアコンの使用日数は3日間だけだったそうです。
気温34℃でエアコンをつけずに生活できているのは、緑のカーテンの効果も大きいですが、風通し・本物の木の呼吸(調湿効果)もあるからこそと言えます。
冬は、床暖房でうちじゅうを暖めています。以前は暖房器具と言えば床暖房だけでしたが、夏にほとんど使わないエアコンが冬の補助暖房として役立っているそうです。
床暖房の熱源は、灯油ボイラーにされました。灯油が安い頃はそれでよかったのですが、ここ数年でずいぶん値上がりしてしまいました。
なおかつ、灯油ボイラーというのは年々燃焼効率が落ちていき、灯油消費量が増えていくものなのですが、住んでおられるお客様の工夫で消費量がかえって減ってきています。
このお客様以外にも、家の外に気象計・家の中には温湿度計を数台設置されて、木の家の住み心地を検証して下さっています。
こうした実際に住んでおられるお客様のいろいろな工夫と数字による結果によって、建てた後の家でも工夫次第で消費エネルギーを減らせることが分かりました。
この辺のことは、また改めてブログに書かせていただきます。

こちらの家では、今年の夏のイベントが障子の張替えだったのですね。
自分で障子紙を張り替えようと思うと、普通ならホームセンターに行くのでしょうが、五箇山まで行って(山に入って)楮を刈られた・・・って、凄いですよね。
家づくりの最中にも、木を見に行ったり大工さんの作業を見に行ったり、完成したら家族みんなで床板に米ぬかを塗るなど、いろいろ思い出づくりをしていただきましたが、家が出来た後もこんな風に本物の木の家をより活かす住まい方・使い方を実践しておられることを聞いて、とても嬉しく思いました。
私自身は大したことをしていませんので、過大なお褒めの言葉を書いていただいていますが、肝心なことは日本の気候風土に合ったつくり方をするということです。
そのためには、まず材料(自然素材)が重要であり、次にその材料をただ使えば良いというものでなく、その良さがきちんと発揮されるように使わなければいけません。
子・孫に受け継ぐとても長く使う家を、ほんの少し工期を短くするため(つくり手側の都合)に、昔からのやり方にどういう意味があるかを調べずに機械に頼ってしまっています。
長年住む家の住み心地を良くするためには、せっかく自然素材を使ってもつくり方次第で、その効果が半減してしまうということです。五箇山和紙も、同じなんですね。

ところで、3枚目の写真からは障子紙を破いているお子様たちの声が聞こえてきそうで、とても楽しそうですね。
ご報告いただいたこの家のお客様、ありがとうございました。
また、来年もご報告をお待ちしています。


posted by kusano at 17:39| Comment(0) | 木の家の住み心地を検証する | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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