PAGE TOP

2011年06月10日

苗加の家 「外観と緑のカーテン」

こちらの家、家の中のご紹介は終わりましたので、外観をチラッと・・・。
1枚目の写真を見ていただきますと、黒い外壁ですね。黒い色はしていますが、塗装を塗ったのではなく、焼いてある板なので黒色なのです。
正確にいいますと、黒色に見えているのは焼いたことによる煤(すす)が付いているので、黒色っぽく見えているのです。
ですから、煤がとれてくるとこの色がだんだん薄くなってきます。1枚目の写真の状態でも、板が張られてから2ケ月ほど経っていますので、張った直後よりは少し薄い色になっているのです。
屋根の軒裏は木の色そのままですが、これで出来上がりであり何も塗りません。つまり、この家の外部(外壁も軒裏もどこもかも)には塗装は一切塗っていないのです。(家の中の木部も、塗装は一切塗りません。)木部の塗装工事費は、ゼロだということです。
家の中の木部は、どの家も塗装は一切しませんが、外部の塗装を塗るか塗らないかはお客様次第です。

s-dscn0754.jpg

ローコストにするという目的でもあるのですが、それ以前に木のことを理解できてこそ、このやり方を選択できるのです。
この辺は、外壁に板張りを希望されるお客様には、張り方の種類・塗装するかしないか・経年変化の仕方、そしてコスト面の話まで説明(打ち合わせ)して、最終的にお客様に決めていただきます。
この家では、焼杉板を使用して写真のような張り方で、無塗装仕上げを選択されたということになります。
無塗装仕上げで重要なのは、適材適所な木を使わなくてはいけませんので、本物の木であれば何でも良い、という訳にはいきません。
2枚目の写真で外壁の色を見ていただきますと、1枚目の写真と比べてもだいぶ色が薄くなっているのがお分かりいただけると思います。黒色というより、茶色になっていますね。これで、完成後2年位経った状態です。
さて、2枚目の写真でお分かりのように、こちらの家では夏に緑のカーテンをしておられます。
蒸し暑い時期になってきましたし、今年は大震災の影響で全国的に節電をしなければいけませんので、緑のカーテンの関心も高まっていますね。ですので、再度この家の緑のカーテンをご紹介したいと思います。
昨年の夏に、この家で「木の家はエアコンいらずの体験会」を開催しました。その時に、この写真を撮らせていただきました。
それをこのブログで紹介したところ、「緑の愛護」団体の関係者の目に止まり、緑化運動のお手本となったのです。

s-dscn5724w.jpg

こちらの家では、節電というよりエアコンがありませんので、本当の意味で日射遮蔽を目的として、緑のカーテンを始められました。
エアコンはありませんが、もちろん扇風機は使っておられますよ。扇風機と緑のカーテンで、昨年の猛暑も乗り切られたのです。
普通の家からみると、かなり我慢をしているように思えるでしょうが、普通の家と違うのは本物の木の家だということです。本物の木が、呼吸(調湿効果)してくれるからです。
建材(合板フローリング・クロス)は呼吸してくれませんので、湿気がこもって蒸し暑くて当たり前です。
分かりやすく例えますと、ビニール袋の中に手を入れる・ビニール手袋をする・カッパを着た状態というのは、湿気が逃げていかないので蒸し暑く汗がダラダラですよね。
建材の家の中にいるということは、そういう状態と同じなのです。これだと、エアコンに頼らずにはいられません。
これで、設定温度を上げましょうとか、エアコンの代わりに扇風機で節電となると、こちらの方がよほど我慢をしながら節電しなければいけません。
本物の木の家でもエアコンがある家もありますが、その場合でも普通の家に較べると設定温度が高くても涼しいですし、エアコンをつける日数時間もだいぶ短くてすみます。
本物の木の家に入るとひんやり感じるので、エアコンがついているのかなと思ったら、実はエアコンはついていない、ということがよくあります。

s-dscn5729.jpg

呼吸という意味で重要なことは、本物の木が使ってある木の量です。床だけ本物の木で、壁・天井は建材というのでは効果不足です。
また、本物の木の柱・梁が壁や天井の中に隠れて見えないのも、呼吸の効果はありません。むしろ、せっかく本物の木を使いながら、呼吸させないようにしています。
最後にもう一つ、できれば天然乾燥された木を使って下さい。人工乾燥された木と比較すると、呼吸の量が違います。(呼吸の面だけでなく香りや色艶も、そして防腐・防虫・耐久性の面でも違いますので。)
話を戻しまして、3枚目の写真。家の中から緑のカーテンを見ると、こんな感じです。中から見ても、目(視覚)から入る涼感もありますね。
こちらの家のお客様は、いろいろな面でシンプル・ローコストに本物の木の家づくりをされました。そして建てた後も、このようにいろいろ工夫して生活しておられます。
今、節電を強いられて、こういう気候風土に合った家づくり・生活スタイルを見直すときがきたようです。
posted by kusano at 18:51| Comment(0) | 完成した家「苗加の家」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

ブログのトップページへ

草野鉄男建築工房のホームページへ